...彼女は彼の意見に対して掣肘を加えた...
...上司の指示を受けながらも、彼は自分で考える余地を掣肘されていた...
...政府の取り組みに対しては、財政的な掣肘があるので一筋縄ではいかない...
...今回のプロジェクトにおいては、進行を掣肘する要因が多々あった...
...仕事がうまく進まない理由は、彼の管理能力にあると思われ、チーム全体が掣肘されている...
...自然と或程度の掣肘(せいちう)を感じ出した...
芥川龍之介 「枯野抄」
...シイザーの戦争などは割合に政治の掣肘(せいちゅう)を受けないで決戦戦争が行なわれました...
石原莞爾 「最終戦争論」
...いろいろな掣肘を受け...
石原莞爾 「最終戦争論」
...これらの軍拡が政治の掣肘を受けず果敢に行なわれたならばマルヌ会戦はドイツの勝利であったろうとドイツ参謀本部の人々が常に口惜しがるところである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...地理的空名に掣肘せられしむる者也...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...そこにそこばくの掣肘(せいちゅう)や影響を受けることはやはり免かれることが出来なかつた...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...英国のこれを掣肘(せいちゅう)するがゆえなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...しかしてかの英国はなにをもってこれを掣肘するか...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...すでにしからば英国が露国を掣肘するゆえんのものもまたここに存するや知るべし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...その川路もまた時代の鎖國的な掣肘からは遠く出ることは出來なかつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...一二の言論は遂に思想の趨く処を掣肘することは出来ない...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...若しくは之れを掣肘して内閣の統一を困難ならしめ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...未(いま)だ曾(かつ)て何人のために掣肘(せいちゅう)されるほどの負目(おいめ)を持っていない米友が...
中里介山 「大菩薩峠」
...女教師という地方では身動きの軽くない周囲からの旧いものの考えかたの掣肘も男の便宜として考えに入れている...
「鏡の中の月」
...兄の手足を掣肘(せいちゅう)するばかりではなかったか...
山本周五郎 「新潮記」
...掣肘(せいちゅう)しておく必要がある...
吉川英治 「私本太平記」
...かくして資本の力は既に武力を掣肘し始めているのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...視覚作用は絶えずその根元によって掣肘(せいちゅう)せられる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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