...船の切符もたしかに受け取って来ました」といってふところの中を探りにかかった...
有島武郎 「或る女」
...殺人会社怪奇を探り...
江戸川乱歩 「影男」
...どちらが高いでしょう」私は手探りで...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...物の原因を探り理由を求めると云ふ哲学的精神は何れの学問にも必要で...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...探りを入れてきた...
豊島与志雄 「程よい人」
...「彼等はもう今夜降誕祭(なたら)のある事に感づいてそれを探りに行くのではなからうか...
長與善郎 「青銅の基督」
...「そう云う国へ行って見よと云うに主も余程意地張りだなあ」と又ウィリアムの胸の底へ探りの石を投げ込む...
夏目漱石 「幻影の盾」
...栄蔵は手探りで階段の方へ行つた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...足許に匐っている薄暗い空気を手探りながら...
原民喜 「翳」
...触角でまだ不器用げに探りながら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...警部が探りを入れた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...探りにかかられては何も何も暴露してしまうはずである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この唐突な訪問の意味を先ず目顔で探りあった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...詩人自身が探り当てたり発見した結果に違いないのである...
山之口貘 「詩とはなにか」
...兼ねてより案内を探り置きし岨道(そばみち)伝ひに落ち行く...
夢野久作 「白くれない」
...どうして感付いて引っくり返したか……という事実がどうかして探り出せはしまいか……それを中心にして二人の態度を細かく探ったら事件の経緯(いきさつ)がもっとハッキリなりはしまいかと期待して来たのであった...
夢野久作 「暗黒公使」
...三人で手探りに晩の支度を初めました...
無署名(夢野久作) 「三つの眼鏡」
...誰が探り、誰が報らせて来たか広間に集まって、酒を酌んだり飯を食べたりしている大勢の間に、「きょう、武蔵が着いたそうだ」「門司ヶ関で、船より上がり、御城下へ姿を見せたというが」「では多分、長岡佐渡のやしきへ落ち着いたことだろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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