...わし達は下のやうな墓碑銘の首句を探り読む事が出来たのである...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...彼れは腹がけの丼(どんぶり)の中を探り廻わしてぼろぼろの紙の塊(かたまり)をつかみ出した...
有島武郎 「カインの末裔」
...二三度探りはずしたが...
泉鏡花 「婦系図」
...彼の口からその秘密を探り出そうとしました...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...折角引き合わしてもろても何やお互に探り合いしててちょっとも気イ許せしませんのんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...そこに小説と映画との本質的な差別の目標の一つを探り出す糸口がありはしないか...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...自分の意識の世界からはどうしても探り出すことができないのである...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...」「どこから探り当てた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...そこを手探りしてみても...
豊島与志雄 「自由人」
...手で探り当て機械の保繕に妙を得たり...
根岸正吉 「織工」
...片手業で懐ろの捕縄を探ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...と探り出そうとしたからだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ただ手探りでやって見るんだ...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
...「好天気にて休館(京都図書館の休業)なるを幸(さいはひ)十時頃より黄檗なる錦橋の墓を探りに出掛候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...男女たがいの心の隈々(くまぐま)を探りあい...
柳田国男 「木綿以前の事」
...――この事からなにか大きな秘密を探り出せるかもしれない...
山本周五郎 「風流太平記」
...美濃(みの)へ何か探りにでも来たんじゃないか...
吉川英治 「新書太閤記」
...盲人(めくら)は、途方に暮れ、手探りをし、手真似(てまね)で何かいい、指の先が獣のように這(は)いまわるのである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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