...」陳は小銭(こぜに)を探りながら...
芥川龍之介 「影」
...と手探りでにじり書(がき)した遺書(かきおき)を残してな...
泉鏡花 「歌行燈」
...売淫(ばいた)め」阿Qはこらえ切れなくなってお馴染(なじみ)の家(うち)に行って探りを入れた...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...」とメリーがまだ骸骨の中を探りながら言った...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...そうして連句のこれからの進むべき道程に関するなんらかの暗示を得る機縁に探り当てるかもしれないと思うのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...周囲に手探りで捜し求めた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は蒲団(ふとん)の上に散らかってる紙を一枚手探りに捜して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...眠ってる進歩を暗黒のうちに探りあてながらそれをさまし得ないということは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...谷のへは探りても見ず...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...かなり委しく探り出されている...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...足許に匐っている薄暗い空気を手探りながら...
原民喜 「翳」
...詩人自身が探り当てたり発見した結果に違いないのである...
山之口貘 「詩とはなにか」
...俺は最近になって探り出しているのだ...
夢野久作 「二重心臓」
...自分の鼻の表現の起こる源に探りを入れて...
夢野久作 「鼻の表現」
...寸余も見えない石畳を探り探り降りて行く私の靴音だけが頼りだった...
横光利一 「夜の靴」
...……その間、市十郎はそわそわして、潜戸(くぐりど)の内を覗いたり、外を見廻したり、ついにはいたたまれずに、「か、亀次……」と彼も、手探りで、家のうちへ四ツン這いにはいって行った...
吉川英治 「大岡越前」
...探りをやってみてはと申しあげてみたわけです」「たれをやる?」「てまえが行きましょう」「おもしろいな」と...
吉川英治 「私本太平記」
...洛中まで探りにつかわしたところ...
吉川英治 「新書太閤記」
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