...ハイネがこの伝説を排する能わざりしは...
高木敏雄 「比較神話学」
...吾人は歐羅巴中心説を排するが如く...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...ある朝「バイカル!」の声にあわてて窓かけを排すると...
谷譲次 「踊る地平線」
...労農政府の法律に準拠して戸を排すると...
谷譲次 「踊る地平線」
...――これこそ押売を排する押売だらう!六月七日曇...
種田山頭火 「行乞記」
...他のあらゆる物體を排する如くに空間を充たすところの性質を有するもの...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...他を容(い)れる度量に乏しくて互いに苦々しく相排することである...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...正義を発し俗説を排するもの有らば...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...凡ての宗教及道徳に對して理想や規範や價値を排するといふ點にあると見ることが出來ると思ふ...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...藝術家の唯一の任務は民衆が無意識に創作したものを採り集めて此れを按排する事であると云つた話なぞを思ひ合せたなら...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...主任司祭中田神父様の高遠な理想、実践的な計画、万難を排する熱、純粋な信仰の扶殖、灰の中に信者とともに泣く愛を教会活動の源泉となし、浦上大工左官組合の犠牲的作業、聖マルタ会、青年会、聖母の姉妹会の連日の勤労奉仕と祈祷、そのほか一般信者の霊的、物的財的奉仕、これをまとめる宿老教え方と努力などを教会復興の一点に向けて昼夜兼行つとめたこともたしかに大いなる力であります...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...「概念」を排する中西氏が「概念」の俘(とりこ)となつたわけである...
平林初之輔 「中西氏に答う」
...科学が価値判断を排するのは主観的なものの混入を防ぐためであるが...
三木清 「哲学入門」
...暴君を排する自由をたたえつつ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...モンテーニュはここで哲学上宗教上の独断論を排するためにしばらくピュロン説をとるけれども...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...また手工が機械を排するという謂(いい)でもない...
柳宗悦 「工藝の道」
...つねに私は自分の排する方に心をひかれる小説家だった...
横光利一 「夜の靴」
...もとより僕は画家が想念の表現に努めることを排するのではないが...
和辻哲郎 「院展遠望」
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