...終に排するに由なきなり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...人生の術はわれらの環境に対して絶えず安排するにある...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...ハイネがこの伝説を排する能わざりしは...
高木敏雄 「比較神話学」
...それに季題というものを排することが出来ない...
高浜虚子 「俳句への道」
...吾人は歐洲を排するが如く...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...臆説(おくせつ)をも初めから排する事なく...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...主任司祭中田神父様の高遠な理想、実践的な計画、万難を排する熱、純粋な信仰の扶殖、灰の中に信者とともに泣く愛を教会活動の源泉となし、浦上大工左官組合の犠牲的作業、聖マルタ会、青年会、聖母の姉妹会の連日の勤労奉仕と祈祷、そのほか一般信者の霊的、物的財的奉仕、これをまとめる宿老教え方と努力などを教会復興の一点に向けて昼夜兼行つとめたこともたしかに大いなる力であります...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...彼等が主観主義者の感情的態度を排するのは...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...どうして汚濁を排することができよう」ああ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...虚榮を排することはそれ自身ひとつの虚榮であり得るのみでなく...
三木清 「人生論ノート」
...習慣を単なる経験から生ずるもののように考える機械的な見方を排することが必要である...
三木清 「人生論ノート」
...虚栄を排することはそれ自身ひとつの虚栄であり得るのみでなく...
三木清 「人生論ノート」
...科学が価値判断を排するのは主観的なものの混入を防ぐためであるが...
三木清 「哲学入門」
...アリストテレスは矛盾律の定式において、それ自身としてそれ自身において限定され、両義性を排する、物における不可分の点に達しようとしたのであって、物におけるかような不可分の点とは物におけるイデア的なもの、形相にほかならぬ...
三木清 「哲学入門」
...そのときには相排する二つの思想は實質的には同一のものを意味してゐるのであるから...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...マルクスは理論を排するのでなくて...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...つねに私は自分の排する方に心をひかれる小説家だった...
横光利一 「夜の靴」
...道元が涅槃経を捕えながらこの解釈を排することは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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