...何だと?掏摸(すり)だ...
泉鏡花 「婦系図」
...「掏摸(すり)だな...
海野十三 「暗号の役割」
...私有財産を認めない掏摸(すり)がその本を狙って尾行をつづけ...
谷譲次 「踊る地平線」
...掏ろうとする品物を生物にした...
直木三十五 「南国太平記」
...前後からのぞき込んで「何うした?」「掏った」低い声で...
直木三十五 「南国太平記」
...そして、周章てて、走って行く町人を見ると「いい齢をしやがって、掏られる奴は、べらぼうってんだ」と、呟いて――それでも、何か起るか、興味をもって、眺めていた...
直木三十五 「南国太平記」
...万引(まんびき)や掏摸(すり)になられては厄介だが...
永井荷風 「ひかげの花」
...八五郎が財布を掏られるのと違つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...掏りかえられたのにちがいない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...金五郎を凝視していたのは老掏摸であった...
火野葦平 「花と龍」
...掏摸(すり)船の災難に罹(かか)る者少からず...
正岡子規 「四百年後の東京」
...掏摸(すり)を本業にしてしまった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...変装はしていたが眼付が違っていたために掏摸(すり)とでも思ったのであろう...
夢野久作 「暗黒公使」
...掏摸(すり)とは思えぬ品のよい御寮人様(ごりょうにんさま)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...それは私も見込んでいる……掏摸(すり)と目明し...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そちが掏摸(すり)だということは見抜いていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...掏児(すり)の新七とを...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...辻斬・掏摸・盗賊等の取締という純粋に警察的な目的を以て...
和辻哲郎 「鎖国」
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