...それでも一週間に十二回乗るバスの車掌に...
石川欣一 「山を思う」
...さぞ寒かったやろ」とかじかんだ私の手を母の両の掌の中にはさんで...
上村松園 「わが母を語る」
...」男は脂ぎつた掌面を前に差し出した...
薄田泣菫 「茶話」
...彼はできあがつた薬を大切さうに掌面(てのひら)に載せた...
薄田泣菫 「春の賦」
...掌(てのひら)に針たてたくらゐのもので...
太宰治 「火の鳥」
...其後私がどんなに忠実な車掌であるかは...
辰野九紫 「青バスの女」
...……私は合掌して...
種田山頭火 「其中日記」
...両掌(りょうて)で頬のあたりを擦(こす)って...
近松秋江 「霜凍る宵」
...中の薬品を掌に受けた...
豊島与志雄 「紫の壜」
...丁度そこへ來かゝつた老人が頻りに合掌して其瀧を拜んで居る...
長塚節 「佐渡が島」
...石黒少佐が部隊長として全隊を掌握することになって...
久生十蘭 「ノア」
...写真の鼻から下を掌で隠してためつすがめつ己れの顔と見較べていたが...
久生十蘭 「魔都」
...この自分が掌中の白珠をむざむざ喪失するなどは何ごとぞと...
正岡容 「わが寄席青春録」
...生命線というのは掌の中央から人さし指と親指との間に向う線...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...御令嬢は恙(つつが)なく我輩の掌中に在之候(これありそうら)えば慮外ながら...
山下利三郎 「誘拐者」
...掌(て)のうえの茶わんを...
吉川英治 「新書太閤記」
...その掌(て)を大空へ上げて開いた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...済まない――と胸で掌(て)を合せたぐらいでは居られなかった...
吉川英治 「山浦清麿」
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