...えらく腹に据えかねて...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...畳屋の塚本が台を据ゑてせつせと畳を刺してゐるのが眼に留まると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...或る時は其の女と其の男を上座へ据えて...
谷崎潤一郎 「幇間」
...もう総桐(そうぎり)の箪笥が一棹据(す)えられてある...
徳田秋声 「新世帯」
...大きな石を据え直したり...
豊島与志雄 「或る素描」
...魂の据っているか否かが第一の問題である...
豊島与志雄 「野に声なし」
...何かを考え込んでるらしく眼を見据えていた...
豊島与志雄 「反抗」
...十坪あまりの真四角な水槽(みずぶね)を据(す)えて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その背に負われたガラッ八を睨(にら)み据えます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...頑として関所を据えるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ダッシュウッド家の玉座に操り人形を据えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...」と眼を据えはじめた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...それから三十年も此(こ)の消耗品倉庫の暗い穴に居据(ゐす)わつてゐる爺(ぢい)さんだ...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...そのルポルタージュの文章に書かれていた若い娘さんの感情の中心の据えどころを思いまわすと...
宮本百合子 「女の自分」
...おきといで」愛情と押しつよさをもって裾をひき据えるようにとめた...
「海流」
...石田が役所から帰って机の前に据わると...
森鴎外 「鶏」
...一隅に長火鉢を据えて例の白首が二...
山本笑月 「明治世相百話」
...腰の据(すわ)りがよく...
吉川英治 「宮本武蔵」
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