...すると昨日の乞食がお宮の石段に腰を下ろしてそのやせた膝を抱いて白髪の下から例の気味の悪い眼を光らして子供達を睨み据えました...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...配置につけッ」たちまち階段の影に三挺の機関銃を据(す)えつけました...
海野十三 「崩れる鬼影」
...目を据えて見つめながら...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...小さな仕事机を据(す)えていたが...
高見順 「如何なる星の下に」
...これを己(じぶん)の室へ据(す)えて置くなら...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...無理に竈(へっつい)の前に据わって茶の火を焚いた...
田中貢太郎 「花の咲く比」
...瞳が据ってくると...
豊島与志雄 「霊感」
...犬をこっぴどく打ち据えようとしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...内外の英物を適材適処に押据(おしす)え...
中里介山 「大菩薩峠」
...煙にジツと眼(め)を据ゑながら...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...次に黒い眸(ひとみ)をじっと据(す)えて自分を見た昔の面影(おもかげ)が...
夏目漱石 「行人」
...錢形の」利助は花屋の店先にドツカと腰を据ゑました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...四ロンドンは頑固に腰を据え...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...お灸を据ゑると云ふのは可笑しくつて嫌だし...
牧野信一 「余の倅に就いて」
...それらを自身としてはリアリズムの太根にぎっしり据えて扱うべきが正しいという...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...佐藤を執権に据えは据えたが...
三好十郎 「斬られの仙太」
...前に据えられた釜から椀粥をよそっては菜も添えずにガツガツ食っている...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...」と久慈はとどめを刺すように片肩を引き降ろして矢代を見据えて云った...
横光利一 「旅愁」
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