...しかし亡友の遺児であってみれば捨てて置くことは世間が蒼蠅(うるさ)かった...
海野十三 「くろがね天狗」
...その人形を同じ場所へ捨てて置くなんて...
江戸川乱歩 「鬼」
...捨てて置く訳には行かぬ...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...うち捨てて置く訳には行かぬ...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...黙許の形で捨てて置くより仕方がなかったからなのであろう...
谷崎潤一郎 「細雪」
...当方も捨てて置くつもりではなかったのであるがつい不行届きになり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...だからそう云う事情を聞いては捨てて置く訳に行かない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...この御道具類は?」「捨てて置く」「じゃあ...
直木三十五 「南国太平記」
...種彦はわが秘蔵の宝をもよし蠹(むし)が喰うならば喰うがままにと打捨てて置く事にした...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...翌る日わざ/\空財布を自分の家の裏口へ捨てて置く筈はない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...素人(しろうと)にして捨てて置くは惜しい物の中に加へぬ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...その釣鐘はその夜一夜は道のはたに曳き捨てて置く...
正岡子規 「病牀六尺」
...露店の方を捨てて置く訳に行かないのを感附いた私は...
松永延造 「職工と微笑」
...もう捨てて置くが好い! あれはお前...
松永延造 「職工と微笑」
...源氏はたいした執心を持つのでない女の冷淡な態度に厭気(いやき)がして捨てて置く気になっていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...誰がこのまま捨てて置く筈があろう...
横光利一 「欧洲紀行」
...それかと云つて一度は判決を下さなければならない以上そのままに捨てて置くわけにもいかなかつた...
横光利一 「マルクスの審判」
...――捨てて置くのか...
吉川英治 「源頼朝」
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