...北京(ペキン)灰捨つる路は槐(ゑんじゆ)の莢(さや)ばかり(大正十五年十月)...
芥川龍之介 「槐」
...一度捨つべきものは悉く捨てゝ了つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...之を撰び彼を捨つるの力を有せざれば...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...皆もつて怪(くわい)とし石を竹林に捨つ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...・山はひつそり暮れそめた霧のたちのぼる・サイレンながう鳴りわたる今日のをはりの・病みて一人の朝となり夕となる青葉・雑草咲くや捨つべきものは捨てゝしまうて・草や木や死にそこなうたわたしなれども・五月の空の晴れて風吹く人間はなやむ五月九日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...句作の場合添へるよりも捨つべし...
種田山頭火 「其中日記」
...朝の蘇生十字架を磨き疲れた果てに死す恋殻を詩園の窓の下に捨つ人奔る金魚口あけ尾をふらんひねもすやわれをひたすら陽の凝視◆八月二十二日夕刊「北国柳壇」(高松)喜多 一二試みに数ふる中をながれ星波...
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...しかはあれども戰鬪を捨つるはわれの分ならず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...空鑵をいづこに捨つべきや...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...斬って捨つべきか否かを吟味して後...
中里介山 「大菩薩峠」
...殻竿(からさを)にとゞと打つべき麥の穗を此の畑人は火に燒きてとる長濱の搗布(かちめ)燒く女は五月雨の雨間の岡に麥の穗を燒く穗をやきてさながら捨つる麥束に茨が花も青草も燒けぬ七月五日岩城の平の町赤井嶽に登る山上の寺へとまる...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...捨つたと言つてゐたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...捨つべき浮世汝が浮世...
正岡子規 「花枕」
...炮烙を捨つるは頭痛を直す呪(まじない)...
正岡子規 「墨汁一滴」
...さて取り捨つべきところもなければ...
柳田国男 「遠野物語」
...親を捨つると恋すると繁き思(おもひ)をする我をあはれと歎き涙しぬ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...名分は捨つべからず...
吉川英治 「新書太閤記」
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若山牧水 「樹木とその葉」
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