...自然に哺(はぐく)まれた叡智(えいち)とをもって自然を端的に見る事のできる君のような土の子が――芸術の捧誓者(ほうせいしゃ)となってくれるのをどれほど望んだろう...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...蓋(けだ)し自分が絶対の信用を捧ぐる先生の一喝は...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...神に祈りを捧げるのがよい頃合であろうか...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...265洗はざる手に黒き酒クロニオーンに捧ぐるをわれは憚る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...此楯前に捧げもち更に二條の槍振ひ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...終生を捧げて研究調査に没頭しようとすれば...
中井正一 「調査機関」
...「兄が欽吾さんを連れて来いと申しましたから参りました」欽吾は捧げた額を眼八分(めはちぶん)から...
夏目漱石 「虞美人草」
...日に二十度ぐらいはこれを平気で隣人に捧げるからである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...いつか僕に愛を捧げてくれ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...捧げて置く筈があろうか? あの巻物は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...主(しゅ)に愛を捧げまつる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...身も心も捧げられた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...童男の捧げた衣の方へ...
横光利一 「日輪」
...うづだかく花輪が捧げられてあるのを見て...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...帝と陳留王のふたりを匿(かく)しておいた茅屋(あばらや)の板戸を開いて、崔毅は、「田舎です、なにもありませんが、飢えをおしのぎ遊ばすだけと思(おぼ)し召(め)して、この粥(かゆ)など一時召上がっていてください」と、食事を捧げた...
吉川英治 「三国志」
...早くも敵に首級を捧げ...
吉川英治 「三国志」
...うやうやしく錦袍を捧げた...
吉川英治 「三国志」
...朝山太郎は五百騎で後陣にしたがい、金持(かなじ)大和守は、錦の旗を捧持し、また、伯耆守名和長年は、帯剣の役といって、主上のすぐそばに騎馬を打たせ、「途上、万一でもあらば」と、警固のまなこをくばって行く...
吉川英治 「私本太平記」
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