...全人格的に捕捉する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...物をそれ自身の生命に於てあやまたず捕捉する事...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...ヨブ記の真意を捕捉することを得なかったのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...或る動作の唯一瞬間をのみ捕捉する事を得...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...』とか『形体の或る一部分のみを捕捉する...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...世の中が混沌として捕捉することが出来ないやうに見え...
田山録弥 「ある時に」
...何といって捕捉する事の出来ない隠微(かすか)な幻のようなものがちょいちょい頭の中で動めいた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...どうも彼のいう事には順序というものがないから簡単に要領を捕捉するのが困難であるが...
寺田寅彦 「年賀状」
...まず第一に心配すべきは無思想と無体系――世界を把握し実在を捕捉する――であり...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...庶幾くば神來の一味を捕捉するに近からんか...
長塚節 「草津行」
...實にこの詩想の抑揚の高調されたる肉感性を捕捉する...
萩原朔太郎 「青猫」
...真相を捕捉することが難かしい...
久生十蘭 「魔都」
...認識の問題を存在の問題の展開秩序に於て捕捉する點で唯物論に接近しながら...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...原物をその絶對性に於て内部から直接に捕捉する...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...捕捉することの出来ないうちに消えてしまう...
森鴎外 「カズイスチカ」
...それを捕捉することはもっと大きな威力の持ち主に属しているのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おそらく二日のうちに捕捉することができましょう」荀攸はすぐ諸大将を城の内庭に集めた...
吉川英治 「三国志」
...この作者は鋭い眼と頭とによって事物を統一的に捕捉する強い力を持っている...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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