...誰でもこの僧侶階級の先入的な意見に疑いを挿むような者はこの僧侶たちと利害を同じうしていた主権者から最も苛酷な追究を受けた...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...うまく頃合を計つて言葉を挿むから...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...虎松は雪駄(せった)を帯の間に挿むと...
海野十三 「くろがね天狗」
...色紙を用いるならば祝詞祝句と随筆類との中間に挿(はさ)むかまたは他の文と募集句との中間に挿むかしてその上は募集句広告ばかりにてものせたし...
高浜虚子 「子規居士と余」
...義男はそれに口を挿むことは出來なかつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...社会百般の事物に就いても粛軍的に一定の意見を挿むことに建前を見出すのだ――凡そ吏道とは内を意味するのではなくて外を意味するのだ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...彼程ムツかしい「哲理」を処々に挿む作家は少なくとも日本では珍しいだろう...
戸坂潤 「思想としての文学」
...少しは工員のことも考へてくれたらいいのに」と次兄はぽつんと口を挿む...
原民喜 「壊滅の序曲」
...末節に疑義を挿むばかりで...
原民喜 「壊滅の序曲」
...折りて与へたれば之を分けて各※辺(びんぺん)に挿む...
正岡子規 「日光の紅葉」
...桃符(とうふ)をその傍に挿む...
南方熊楠 「十二支考」
...そこにはなお哲学的疑義を挿む余地が充分に残る...
柳宗悦 「工藝の道」
...もう疑いを挿む余地はない...
柳宗悦 「工藝の道」
...もはや疑を挿む余地は残らぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...水に建つ庵(いおり)の中には囲碁を挿む二人の翁...
柳宗悦 「工藝の道」
...今日まで苗代の水口に挿むところの斎串(いぐし)が...
柳田國男 「地名の研究」
...学説の上でも何人も異論を挿む者はない...
山下博章 「「プラーゲ旋風」の話」
...しかし伝宸翰本では八日と十五日の間に「十日のほど」の描写を挿む...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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