...元より振分けの行李の外にや...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...下枝は顔に溢(こぼ)れかかる黒髪を颯(さっ)と振分け...
泉鏡花 「活人形」
...」お蔦の記念の玉の緒は、右の手に燃ゆるがごとく、ひやひやと練衣(ねりぎぬ)の氷れるごとき、筒井筒振分けて、丈にも余るお妙の髪に、左手(ゆんで)を密(そっ)と掛けながら、今はなかなかに胴据(どうすわ)って、主税は、もの言う声も確(たしか)に、「亡くなったものの髪毛(かみのけ)なんぞ...
泉鏡花 「婦系図」
...その背中に袋を振分けにして...
梅崎春生 「狂い凧」
...振分け髪の先っぽに...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...武士は肩にかけた振分けの荷物を縁台の上に投げ出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人ともに手頃の荷物を振分けにして肩にひっかけ...
中里介山 「大菩薩峠」
...左右に積み分けたこも包の中央に立って帳面を振分けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...美濃路と木曾路の振分け路――垂井の泉をむすんで...
中里介山 「大菩薩峠」
...三日市から二本木の間の小鳥峠というところの振分けで...
中里介山 「大菩薩峠」
...天地振分けを四箇(よっつ)まで隠した五本(?)の指がパッと開きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...眼にも留まらぬ天地振分け...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつぞや土室沢(つちむろざわ)と小金沢(こがねざわ)とを振分ける尾根を通って行くと枯れ落ちた林の中で三十貫もある鹿が小金沢の中に駈けて行ったのを見てすっかり厳粛な気持になったということ...
中里介山 「山道」
...彼等は各自(てんで)に振分け荷物や...
北條民雄 「青年」
...今後の役割を振分けるべく用意した「暗殺の籤(くじ)」を順々に引き初めました...
吉川英治 「江戸三国志」
...両方に振分けてつくりましょうか」「ウム...
吉川英治 「江戸三国志」
...振分けにして担(かつ)いで行く...
吉川英治 「随筆 新平家」
...だいぶ酔ったらしい天堂一角、振分けを解いて、今まで二人に示したことのない、蜂須賀阿波守のお墨付(すみつき)を出してみせたりした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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