...それを振り切るのに又もう一度辛い思ひをしなければならない...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...彼は頑固(がんこ)に振り切るのも潔(いさぎよ)くないと思ったので...
徳田秋声 「仮装人物」
...まるで振り切るようにして...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...こんな悪魔に憑かれたような女を振り切るためには...
外村繁 「日を愛しむ」
...お君の抑(おさ)えた手を振り切るのは雑作(ぞうさ)はあるまいが...
中里介山 「大菩薩峠」
...やっぱり振り切るように急ぎ足になるのを千草股引は...
中里介山 「大菩薩峠」
...無下(むげ)に振り切ると必ず反動がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...年増女の恐しい誘(さそ)ひを振り切ることも出來ず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...切なさを辛(こら)へるぎごちなさを振り切るやうにして...
牧野信一 「鸚鵡のゐる部屋」
...振り切る隙も与へない...
牧野信一 「冬の風鈴」
...と振り切る様にして又元の雨落ちの所から下へ下りた...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...」女は男の手を振り切ると...
室生犀星 「はるあはれ」
...それを振り切ることはできなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...彼は握られた手を振り切ると...
横光利一 「上海」
...」男の子は母親から手を振り切ると...
横光利一 「蠅」
...ここにおいで下されたい」それまでを振り切ることもできなかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...振り切るように立ち去ってしまった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...さっき袂(たもと)を振り切る時...
吉川英治 「宮本武蔵」
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