...そしてそうでない証拠にはすべての挙止(ものごし)がいかにもこだわりのない自然さを持っているのだが...
有島武郎 「星座」
...目を開くとその挙止は急に静から動へ移った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...しかも深く執着するといふわけでもなく水の流れるやうにさらさらと自然に御挙止なさつて居られたのでございますから...
太宰治 「右大臣実朝」
...そのほか近頃をりをり封建的だとかいつて非難される凡ての挙止動作がすつかり気に入つた...
中勘助 「能の見はじめ」
...自分はすぐ重吉の挙止動作がふだんにたいていはまじめであるごとく...
夏目漱石 「手紙」
...しかしその腰元の歩みぶりや、すべての挙止が、あまりにきかぬ気の貞奴まるだしであったのが物足りなかった...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...挙止の美しさということを知っている典雅な紳士である」遺憾ながら...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...優雅な挙止をもっていた...
久生十蘭 「金狼」
...相貌怜悧(れいり)、挙止敏捷、言語明晰、彼は確かに野卑遅鈍なる衆童を圧して一異彩を放っておった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...扮装にも挙止にも殊に女性の特徴を強調しつつ...
宮本百合子 「気むずかしやの見物」
...その妻である女は、挙止、言葉づかいよさの諸点が現実の作者の妻である婦人を、まざまざ読者に思い浮ばすように描かれている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...柏軒に嘱して「勇の挙止に気を附けよ」と云つてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その言語(げんぎょ)その挙止さえいかにもしとやかだといった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...支那の貴人の家の静かな男女(なんによ)の挙止応対が全(まつた)く沈鬱(メランコリツク)な気分を舞台に漲(みなぎ)らせた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...挙止(きょし)物静かで...
吉川英治 「三国志」
...挙止(きょし)進退...
吉川英治 「新書太閤記」
...挙止一語半句、みだりにも笑わず、かりそめに戯れない...
吉川英治 「新書太閤記」
...孔子の挙止動作を伝える以外に...
和辻哲郎 「孔子」
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