...必ず其處に一つの小説が有すべき力學的要素と其量に就いて適當な按配を試みたに違ひない...
石川啄木 「小説「墓場」に現れたる著者木下氏の思想と平民社一派の消息」
...ただし彼は効果を考えて過不足のないタッチを按配する器用な芸術家ではない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...かっぽれは前から思案にくれていたというような按配(あんばい)なのだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...それは事実の技巧的な按配を意味する...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...此処に十分に按配されてをり...
中原中也 「宮沢賢治全集」
...一方映畫的内容も面白く巧に按配して...
南部修太郎 「文藝作品の映畫化」
...個々の行為を按配処理することはできない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...量の按配(あんばい)をしながら酌をしてまわった...
山本周五郎 「さぶ」
...しかし宇乃は榾火の按配(あんばい)や...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...方丈の方へ廻り行くに泉石の按配...
夢野久作 「白くれない」
...あくまでも適当に按配され...
夢野久作 「能とは何か」
...日を按配しとかれないと...
横光利一 「旅愁」
...雨が霽(あが)ったので、『晴れましたぜ、いい按配に、波も穏かで』客は、船底から這いだした...
吉川英治 「篝火の女」
...七度戦って七度勝つといった按配であった...
吉川英治 「三国志」
...地勢の按配と双方の力の伯仲しているこの軍(いくさ)は...
吉川英治 「三国志」
...心の推移を待っているといった按配(あんばい)に――一先ず寧子の縁談は...
吉川英治 「新書太閤記」
...なにしろそんな按配(あんばい)で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...いい按配」ほっとして...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??