...まるで故意に置いてあるような按配に突立っていた...
ギィ・ドゥ・モオパッサン Guy de Maupassant 秋田滋訳 「狂人日記」
...必ず其處に一つの小説が有すべき力學的要素と其量に就いて適當な按配を試みたに違ひない...
石川啄木 「小説「墓場」に現れたる著者木下氏の思想と平民社一派の消息」
...いい按配風もないようである...
犬田卯 「おびとき」
...此多い人口を按配するには他に...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...適宜に按配して能率の増進を計るべきであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...大いに私の勝手な空想を按配(あんばい)し...
太宰治 「新釈諸国噺」
...たいていこんな按配で...
太宰治 「津輕地方とチエホフ」
...かっぽれは前から思案にくれていたというような按配(あんばい)なのだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...きわめて巧妙な戦術によって按配(あんばい)されていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その中で水蒸気の自然対流を適当に按配(あんばい)して結晶を作って見ると...
中谷宇吉郎 「雪を作る話」
...よい按配にすいていたので...
浜尾四郎 「殺人鬼」
...健作――いい按配(あんばい)だったな...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...有名なる夜会の事とて一千有余名の来賓に充(あ)つるその献立の如何(いか)に按配(あんばい)され...
村井弦斎 「食道楽」
...いい按配のお茶ッコだしてえ」と...
矢田津世子 「茶粥の記」
...すっかり途方にくれてるような按配(あんばい)だったもんだから」「おいくも焼け死んだって――」茂次は遠くを見るような眼つきをした...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...なんのために逢うのかわからないという按配(あんばい)だったからだ...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...といった按配に、毛布からガソリンまでいつかしらお互いにコソコソ持ち去ってしまったもんですな...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...七度戦って七度勝つといった按配であった...
吉川英治 「三国志」
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