...クリストは兎に角我々に現世の向うにあるものを指し示した...
芥川龍之介 「西方の人」
...このときの艇内の気圧は五百七十ミリを指していた...
海野十三 「宇宙戦隊」
...相対性理論は元来絶対主義――客観主義――を目指している...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...政友会あたりがこれを指して新官僚の策謀だというのも無理ではない...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...また俗に戸外を人が通るときキュッキュッと雪の音がする時は寒いというのもこの種の雪を指しているのである...
中谷宇吉郎 「雪」
...これが鍵の寸法と解るまでには一日かゝつたよ」「その鍵は親分」とガラツ八は平次の持つて居る鍵を指します...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鎌倉町から平次の家を指して帰る途中です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「そこへかけなさい!」あの人は無愛想にそばにある椅子(いす)を指した...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...」妻が急に僕をさえぎって山のほうを指した...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...それはこれまで皆の衆が思っているようにアヤメ科なる Iris属(ママ)のアヤメ(従来日本の学者はこのアヤメを渓(ケイソン)だとしているがそれはもとより誤りだ)を指したもんだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...ケンペルを指して行く道すがら...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「髪あかきダフウト」
...まるい大きい山を指して...
水野葉舟 「土淵村にての日記」
...上から下へ白くけぶつた銀河帶のやうなところを指しながら...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...「どうです」目でその引裂いたものを指し示し...
宮本百合子 「刻々」
...私は曾て萩原君の天稟を指して...
室生犀星 「愛の詩集」
...美の客觀相を指して非想とすれども...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...まだウラ若い候補生の身体(からだ)を電燈で指し示した...
夢野久作 「戦場」
...和尚は墓地の一番端にある一つを指した...
横光利一 「旅愁」
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