...いづれも額(がく)になつて挂(か)かつてゐる...
芥川龍之介 「漱石山房の秋」
...いづれも額になつて挂(か)かつてゐる...
芥川龍之介 「東京小品」
...同志と共に袖を列ねて冠を挂(か)けたのである...
大隈重信 「東洋学人を懐う」
...其に急に心細くなつて矢鱈に煩悶した……」斯う言ひ挂けて文太郎は目を瞑つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...舌の縺れること脈の弱く早いことは依然として變らなかつたが所謂十中三の望に春三郎は愈頼みを挂けて文太郎の飮みたがらない牛乳をも言葉を盡して飮ませた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...その中間になった処にも何かの神の像を画いた物を挂けてあった...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...即時而真 当相即道生々如々春有百花秋有月夏有涼風冬有雪若無閑事挂心頭便是人間好時節七月一日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...夜壁上の書幅を挂け替ふ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...太十は朝まだ草葉の露のあるうちに灰を挂けて置いたりして培養に意を注いだ...
長塚節 「太十と其犬」
...ちらりと見た二人の遊女のことや思ひ挂けなかつたことを心に描きながら闇夜の間を運ばれた...
長塚節 「菜の花」
...萠黄の法被を着た老人が後から長柄の傘をさし挂けて居る...
長塚節 「菜の花」
...私に一番接近した十五六の女の子の背負うて居た乳飲児が其女の子の肩へ挂けて白く乳を吐いた...
長塚節 「隣室の客」
...ふと見るとおいよさんが私の部屋の外へ塵払と箒とを挂けに来たのである...
長塚節 「隣室の客」
...女も凝然と腰挂けた儘いつまでも俯伏して居た...
長塚節 「隣室の客」
...それが高い帆柱の真上まで来てしばらく挂(かか)っているかと思うと...
夏目漱石 「夢十夜」
...しかし此記には漏挂(ろうくわい)の憾があつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...松に鬚籠(ひげこ)を挂(か)く...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...孫子曰く地形通ずる者あり挂(か)かる者あり支(ささ)うる者あり隘(あい)なる者あり険なる者あり遠き者あり孫子の地形篇が机の上にひらかれていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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