...殆(ほとん)ど軸の挂(か)かつてゐなかつた事がない...
芥川龍之介 「東京小品」
...然れども現内閣は彼の藏遞兩相の挂冠と共に一層政黨内閣たる旗幟鮮明となり今や議會に一の政友會を率ゐたるのみにて嘗ては其庇護を受けし山縣桂等の徒黨と勇敢なる政戰を開始したり...
石川啄木 「雲間寸觀」
...蔵逓両相が挂冠したといふ外に...
石川啄木 「雪中行」
...小挂(こうちぎ)しゃんと着こなして...
泉鏡花 「活人形」
...自分も聲を挂けなかつた...
伊藤左千夫 「奈々子」
......
伊良子清白 「孔雀船」
...粗末な火鉢の上に自分で買つて來た藥罐を挂けて之も自分で買つて來た茶器で仔細らしく茶を入れて居る處であつたが...
高濱虚子 「續俳諧師」
...太十の目には田の畔から垣根から庭からそうして柿の木にまで挂けらえた其稲の収穫を見るより瞽女の姿が幾ら嬉しいか知れないのである...
長塚節 「太十と其犬」
...太十は朝まだ草葉の露のあるうちに灰を挂けて置いたりして培養に意を注いだ...
長塚節 「太十と其犬」
...後からすぐ女が五六人來挂る...
長塚節 「菜の花」
...私に一番接近した十五六の女の子の背負うて居た乳飲児が其女の子の肩へ挂けて白く乳を吐いた...
長塚節 「隣室の客」
...おいよさんは自分の家から持つて来た古い綿入羽織を引つ挂けて居た...
長塚節 「隣室の客」
...車の幌を挂けて出たので村の人々には私の村を離れて行くおいよさんの姿は見られなかつた...
長塚節 「隣室の客」
...その時の騒ぎはお目に挂けたいやうでしたな」障子の外へ膝をついて番頭は語つた...
長塚節 「隣室の客」
...政府の弱腰を嘆く丸山外務大丞の挂冠(けいかん)を横目で見送って何らの痛痒(つうよう)をも感じなかった...
本庄陸男 「石狩川」
...眉月方挂...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...しかし此記には漏挂(ろうくわい)の憾があつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...松に鬚籠(ひげこ)を挂(か)く...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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