...然れども現内閣は彼の藏遞兩相の挂冠と共に一層政黨内閣たる旗幟鮮明となり今や議會に一の政友會を率ゐたるのみにて嘗ては其庇護を受けし山縣桂等の徒黨と勇敢なる政戰を開始したり...
石川啄木 「雲間寸觀」
......
伊良子清白 「孔雀船」
...同志と共に袖を列ねて冠を挂(か)けたのである...
大隈重信 「東洋学人を懐う」
...粗末な火鉢の上に自分で買つて來た藥罐を挂けて之も自分で買つて來た茶器で仔細らしく茶を入れて居る處であつたが...
高濱虚子 「續俳諧師」
...今度こそと志した下宿營業も亦遂に同樣の運命と略相場の極まり挂けた今日如何にしてこの悶を遣るべきか...
高濱虚子 「續俳諧師」
...其に急に心細くなつて矢鱈に煩悶した……」斯う言ひ挂けて文太郎は目を瞑つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...太十は女房を喚び挂けて盥を借りようとした...
長塚節 「太十と其犬」
...太十は朝まだ草葉の露のあるうちに灰を挂けて置いたりして培養に意を注いだ...
長塚節 「太十と其犬」
...そうかと思うと蜀黍の垣根の蔭に棍棒へ手を挂けて立って居る犬殺がまざまざと目に見える...
長塚節 「太十と其犬」
...浴衣を着て襷挂になるとおいよさんは一寸人目を惹くのであつた...
長塚節 「隣室の客」
...悪い処が幾らづゝでも私の目に悪く映る度合の減ずるやうに心挂けるのであつた...
長塚節 「隣室の客」
...車の幌を挂けて出たので村の人々には私の村を離れて行くおいよさんの姿は見られなかつた...
長塚節 「隣室の客」
...此時は大騒ぎでした」女中は私の座敷の前で柱へつかまりながら勾欄へ腰を挂けた...
長塚節 「隣室の客」
...到頭鯨へ綱を挂けて...
長塚節 「隣室の客」
...一擲功名此挂冠...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...其引に侯の挂冠(くわいくわん)の事を追記した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...鳥語嚶々柳挂糸...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...松に鬚籠(ひげこ)を挂(か)く...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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