...小挂(こうちぎ)しゃんと着こなして...
泉鏡花 「活人形」
...終に欧化政策の張本人としての責を引いて挂冠したが...
内田魯庵 「四十年前」
...舌の縺れること脈の弱く早いことは依然として變らなかつたが所謂十中三の望に春三郎は愈頼みを挂けて文太郎の飮みたがらない牛乳をも言葉を盡して飮ませた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...その中間になった処にも何かの神の像を画いた物を挂けてあった...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...即時而真 当相即道生々如々春有百花秋有月夏有涼風冬有雪若無閑事挂心頭便是人間好時節七月一日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...夜壁上の書幅を挂け替ふ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...そうかと思うと蜀黍の垣根の蔭に棍棒へ手を挂けて立って居る犬殺がまざまざと目に見える...
長塚節 「太十と其犬」
...萠黄の法被を着た老人が後から長柄の傘をさし挂けて居る...
長塚節 「菜の花」
...私に一番接近した十五六の女の子の背負うて居た乳飲児が其女の子の肩へ挂けて白く乳を吐いた...
長塚節 「隣室の客」
...おいよさんは私の下駄を洗つて軒下へ干してそれから例の如く針仕事に挂つた...
長塚節 「隣室の客」
...一日空の模様がよくなり挂けたので私はすぐに散歩に出た...
長塚節 「隣室の客」
...裸の漁師が挂声をしながら艪を押して居る...
長塚節 「隣室の客」
...又た威勢のいゝ挂声がして松魚船がはひつて来た...
長塚節 「隣室の客」
...挂冠(けいかん)首相芦田均君に読んで貰うより...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...政府の弱腰を嘆く丸山外務大丞の挂冠(けいかん)を横目で見送って何らの痛痒(つうよう)をも感じなかった...
本庄陸男 「石狩川」
...前者の三四は「壁挂唐碑幅...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...しかし此記には漏挂(ろうくわい)の憾があつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...孫子曰く地形通ずる者あり挂(か)かる者あり支(ささ)うる者あり隘(あい)なる者あり険なる者あり遠き者あり孫子の地形篇が机の上にひらかれていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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