...殆(ほとん)ど軸の挂(か)かつてゐなかつた事がない...
芥川龍之介 「漱石山房の秋」
...殆(ほとん)ど軸の挂(か)かつてゐなかつた事がない...
芥川龍之介 「東京小品」
...蔵逓両相が挂冠したといふ外に...
石川啄木 「雪中行」
...小挂(こうちぎ)しゃんと着こなして...
泉鏡花 「活人形」
...自分も聲を挂けなかつた...
伊藤左千夫 「奈々子」
......
伊良子清白 「孔雀船」
...同志と共に袖を列ねて冠を挂(か)けたのである...
大隈重信 「東洋学人を懐う」
...額も油繪を挂(か)けてゐるね」とコローム版の古びた額を文太郎は感心して見た...
高濱虚子 「續俳諧師」
...今度こそと志した下宿營業も亦遂に同樣の運命と略相場の極まり挂けた今日如何にしてこの悶を遣るべきか...
高濱虚子 「續俳諧師」
...「お前には迷惑は挂けん...
高濱虚子 「續俳諧師」
...寫眞はもう駄目になつたので折よく來挂つた馬車に乘つてもどることにした...
長塚節 「教師」
...太十の目には田の畔から垣根から庭からそうして柿の木にまで挂けらえた其稲の収穫を見るより瞽女の姿が幾ら嬉しいか知れないのである...
長塚節 「太十と其犬」
...そうかと思うと蜀黍の垣根の蔭に棍棒へ手を挂けて立って居る犬殺がまざまざと目に見える...
長塚節 「太十と其犬」
...私は鬱陶しい宿の退屈に堪へないので思ひ切つて雨の中をそこからでは遠くもないといふ炭坑を見に出挂けた...
長塚節 「隣室の客」
...此時は大騒ぎでした」女中は私の座敷の前で柱へつかまりながら勾欄へ腰を挂けた...
長塚節 「隣室の客」
...女も凝然と腰挂けた儘いつまでも俯伏して居た...
長塚節 「隣室の客」
...政府の弱腰を嘆く丸山外務大丞の挂冠(けいかん)を横目で見送って何らの痛痒(つうよう)をも感じなかった...
本庄陸男 「石狩川」
...其引に侯の挂冠(くわいくわん)の事を追記した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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