...いかにするかと引れゆきしにはじめ濘落(すべりおち)たるほとりにいたり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...デミトリチは外套(ぐわいたう)の襟(えり)を立(た)てゝ泥濘(ぬか)つてゐる路(みち)を...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...こねかえした田の泥濘(どろ)の中にうつむいた饅頭笠(まんじゅうがさ)がいくつとなく並んで見える...
田山花袋 「田舎教師」
...雨後の泥濘の路を渓声の高い方へと私達はたどつて行つた...
田山花袋 「耶馬渓の一夜」
......
富澤赤黄男 「天の狼」
...この泥濘の水は、下から吸い上げられた水なので、肥料分を含んでいる...
中谷宇吉郎 「泥炭地双話」
...足の前に泥濘(ぬかるみ)があった...
夏目漱石 「三四郎」
...足駄のめり込むような凄まじい泥濘(ぬかるみ)になりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...泥濘のひどい道を...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...泥濘の上へおいた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...『青春と泥濘』との二つだけだ...
火野葦平 「花と龍」
...救ひやうのない泥濘(ぬかるみ)の野に行くより外ないのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...嘲笑して彼女にその可愛い足を泥濘(ぬかるみ)の中に浸(ひた)すばかりだと云ひ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...けれど泥濘(ぬかるみ)は恰度好く凍つて...
牧野信一 「白明」
...まるで泥濘(ぬかるみ)さはまって足を抜けねえような塩梅式だ」「思うに...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...風雨の中の非常な泥濘をズブ濡れの大汗で...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...霜柱が崩れて黝土の泥濘を捏ね返した田舍道を大寶迄行くと...
横瀬夜雨 「花守」
...もう泥濘(ぬかるみ)は...
吉川英治 「平の将門」
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