...触れば今すぐにも首を落す危い植物のような刹那を二人で持ち合いますます重さを加えていくのだった...
横光利一 「旅愁」
...人夫や百姓たちはがつがつ飯茶碗を持ち合い...
吉川英治 「新書太閤記」
...手と手を持ち合いつつ...
吉川英治 「新書太閤記」
...迎える方の、柳営の全員、またみな式典のおこぼれを、余得、役得として、待つものに極っている――ひとりの高家の吉良ばかりでなく、そうして、浮世は、持ち合い、持たせ合い、朝廷や将軍の名分を飾りあい、ひとつの生活祭典になるのであり、ふところを賑わし合えるものだという常識は、暗黙に、世間一般のものとなっている...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...一本の杖の両端を二人して持ち合いながら――永い人生の艱苦をこの一刻(とき)の道に縮(ちぢ)めてしまうような喘(あえ)ぎとたたかいながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索