...白い女の持ち前で顔は紅(くれない)に色どってあるようだ...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...わたくしには物の啼き声を真似るのが持ち前に備わってたとでも申すのでしょうか? 何でも真似ます...
岩野泡鳴 「猫八」
...いけません!」母は持ち前の甲聲(かんごゑ)を出して...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その物語には必ずその持ち前の楽しみもあり教訓もあろう...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...持ち前の怒りっぽい...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...そうしてこそ人各々の持ち前に応じた進歩があり...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...れいの持ち前の歓待癖を出して...
太宰治 「饗応夫人」
...大体が放縦なことのできぬ持ち前であったから...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...それはあのひとの持ち前だもの...
豊島与志雄 「自由人」
...持ち前の自尊心に変って行く様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...持ち前で眉根(まゆね)をしかめていた...
本庄陸男 「石狩川」
...彼女達がその持ち前の美を自由に発揮する時は夜である...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...各(おのおの)とりどり様々にその持ち前の性格を鼻の表現に光らせております...
夢野久作 「鼻の表現」
...持ち前の雷声一喝(かつ)で...
吉川英治 「上杉謙信」
...良人のこの持ち前を...
吉川英治 「新書太閤記」
...ふと持ち前の腕力をふるッたのがもとで...
吉川英治 「新・水滸伝」
...海棠(かいどう)が持ち前の色を燃やし...
吉川英治 「新・水滸伝」
...将門時代から持ち前のものであったらしい...
吉川英治 「平の将門」
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