...拾うのに仔細(しさい)なかったでございますれども...
泉鏡花 「怨霊借用」
...あたかも昇路(のぼりみち)及び降路(くだりみち)において金銀宝玉を拾うが如(ごと)くである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...毎夜往来に出て客を拾うのですが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「和製椿姫」
...それを拾うと、あとで後悔しなければなりませんよ...
鈴木三重吉 「黄金鳥」
...路傍に捨てゝあつた大根を拾うてきた...
種田山頭火 「行乞記」
...(明治四十年十一月二十七日『東京朝日新聞』)四十六大洋中の拾い物本月十四日の本紙に横浜の人が北太平洋で鮫漁中に英文の手紙の入った空瓶を拾うた記事が出ていたが...
寺田寅彦 「話の種」
...そうして、拾うや否や、がぶりと横に食いついた...
夏目漱石 「永日小品」
...もうかげりかけた日蔭を拾うように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「枯れた枝葉を拾うて来なさい」と彼は命じた...
本庄陸男 「石狩川」
...巨人また石を拾うて天に向って抛(ほう)ると雲を凌いでまた還らぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...拾うて鶏が少しもその膳を穢(けが)さず...
南方熊楠 「十二支考」
...いよいよ敗戦となれば遺骨を拾うすべさえもないであろう」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――それからタバコも人の吸いがらを拾うようにして溜めるんだけれど...
山本周五郎 「青べか物語」
...たとえ人の捨てた物を拾うにしたって...
山本周五郎 「風流太平記」
...落ちた帽子を拾うが否や...
夢野久作 「暗黒公使」
...あくどいみだしを記憶の中に拾うことができた...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...拾うて来て召し使っていたことがある」「それが悪い」「悪いとは」「あなたの頭から...
吉川英治 「新書太閤記」
...第二行から(令嬢(ド・モアゼル))という言葉を拾うことが出来た...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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