...月日の経つは活字を拾うより速かに...
饗庭篁村 「良夜」
...いたずらに小石や落ち散った木枝などを拾うて擲げつけても...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...鏡の裏面に紫外線ペイントで書いてある秘密文字を拾うことができた...
海野十三 「暗号数字」
...また題名の最後の字を順に拾うと FALSE TO LIFE AND FALES TO ART となる...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...へいの外は道路にちがいないから、だれかが拾うよ...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...拾う――といつても遺失物を拾ふといふのではない(東京には地見といふ職業もあるさうだが)...
種田山頭火 「行乞記」
...近郊散策、糸米を歩いて、やうやく藪椿を見つけた、香山園では久しぶりにうまい水を腹いつぱいいたゞいた、もう桜が蕾み、柳が芽吹いてゐる、ぶら/\歩いてゐるうちに、七句拾うた...
種田山頭火 「其中日記」
...見すぼらしい老人が何やら拾うてゐた...
種田山頭火 「旅日記」
...落鰻(おちうなぎ)を拾う下人(げにん)が五人ばかり...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...骨はわれわれで拾うから...
久生十蘭 「ノア」
...そして帆綱を拾う...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...だれか拾うか見届(みとど)けていたとみえる...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...拾う暇もなく逃げ出したので...
水谷まさる 「シンデレラ」
...拾うたりと添状(そえじょう)ありとて図を出す...
南方熊楠 「十二支考」
...そのために珍しいいろいろの言い伝えを拾うことが出来るのである...
柳田国男 「年中行事覚書」
...拾うような足どりで...
山本周五郎 「夕靄の中」
...いかにも吾輩が犬を拾う時の腕前は...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...反絵は捨てられた白鷺の尾羽根と竜胆の花束とを拾うと使部たちに代って円木の隙に刺していった...
横光利一 「日輪」
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