...今日も石を拾うて来た...
種田山頭火 「行乞記」
...近郊散策、糸米を歩いて、やうやく藪椿を見つけた、香山園では久しぶりにうまい水を腹いつぱいいたゞいた、もう桜が蕾み、柳が芽吹いてゐる、ぶら/\歩いてゐるうちに、七句拾うた...
種田山頭火 「其中日記」
...△木樵の老人が鉈を拾うたら解るやうに置いていつてくれといふ...
種田山頭火 「旅日記」
...なるべく拾うべき長所の拾い落しのないためにはなるべく多数の審査員を選び...
寺田寅彦 「学位について」
...一人の学者の科学的研究というものはたとえて言わば道ばたに落ちた財布(さいふ)を拾うたような簡単なものではなくてたとえばツェペリンの骨組みを作り上げるための一本一本のリベットにたんねんな仕上げをかけるようなものだとぐらいには考えてもらいたいものである...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...そして草を拾うためにかがんだ時...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...庭に餌(えさ)拾う小雀は鷲の心を知らぬというが...
新渡戸稲造 「自由の真髄」
...その筋だけを拾うと――...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...妾はそれを一つづゝ拾うてお前の戦勝を祈らなければならない! 夢にも後を振りむくことなしに...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...それを拾うとまるで鳶の形した...
室生犀星 「幼年時代」
...いよいよ敗戦となれば遺骨を拾うすべさえもないであろう」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...粒物(つぶもの)すなわち穀類と寄(よ)り物(もの)すなわち磯(いそ)に拾う物とのことらしいが...
柳田国男 「海上の道」
...穂を拾うてミョウにまゐらするというあの頃の諺(ことわざ)が出ている...
柳田国男 「海上の道」
...重箱ひろて(拾うて)...
柳田国男 「年中行事覚書」
...「お帰りなさいませ」「酒の支度せい」いきなりいって――「お客を拾うて来たぞ」「それはそれは...
吉川英治 「新書太閤記」
...後のこぼれを拾うことによって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分の木剣を拾うが早いか...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索