...現實の生活が餘りに複雜にして思想の單純に括り難いことを知るからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...その端が側(そば)の柱に括りつけてあった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...グッタリとなった人間の身体が括りつけてある...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...いきなり括り紐をぷつりと引切り...
薄田泣菫 「茶話」
...彼はその綱の括りつけてない方の端を...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...括り紐の附いた袖口の塩梅(あんばい)がその孰れとも違っている...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...こは頭巾(づきん)と上着と相(あひ)連續(れんぞく)する部分をば紐(ひも)にて括りたる状ならん...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...少年スクルージの革鞄はその時分にはもう馬車の頂辺に括り着けられていたので...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...簇つた花の上には糊をつけた白糸が三括りばかり竿に掛けて干してある...
長塚節 「鉛筆日抄」
...庖丁を括り付けた竹が見付かるまで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...詩集としてのしめ括りがなく...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...船長のスレズニに頼んで死骸の足に石を括りつけ...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...袋を締める時に縄の下へ髪の毛を括り込まれたチューブが悲鳴をあげたのと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...奴を船べりに括りつけるんだ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...その鞍に色々な荷物が括り付けてあるのが見えたところで...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...御蔭で将来いつまでも素人本屋を続けなければならぬ運命を括り付けられたわけである...
柳田国男 「予が出版事業」
...てきぱきと締め括りをつけた...
山本周五郎 「菊屋敷」
...その高枕と括り枕との間に...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
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