...「拙者」は、武士が自分自身を謙遜する言葉として使われます...
...「拙者」ではなく、「私」と言う方がより一般的な言葉遣いです...
...拙者はそのしのぎをつけている...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...どうぞおたいらに……拙者もこんどこそは小金吾どのを打ちやぶるべく...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...安心してよろしゅうござりましょう」と、いって、話が終ると「そこな女中、この美少年が、お主(のし)に惚れて、今夜、泊るとよう」「ああれ、また、(うそ)ばっかり――」八郎太が、苦笑して「益満」「あははは、では、拙者は、これにて――小太、上方で、逢おう」「うむ」「どうれ、雨の夜、でも踊るか」と、いって、益満は、裾を端折った...
直木三十五 「南国太平記」
...読みは拙者がする」侍どもと女中たちは夜会の席のような具合に一人ずつ席割(せきわり)をして円く組み合いましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「土方待て」近藤勇は進んで来て、「芹沢、拙者(おれ)がわかるか、拙者は近藤じゃ、恨(うら)むならこの近藤を恨め!」「おのれ近藤勇!」恨みの一言(ひとこと)を名残(なご)り、土方歳三はズプリと、芹沢の咽喉を刺し透(とお)してしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...拙者は拙者で別にまた道がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...拙者(わし)もそう思うたからそちに聞いてみた」能登守は莞爾として一学を顧みました...
中里介山 「大菩薩峠」
...別人ならぬこの拙者だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...拙者は一足先に待っている」「ようござんす...
中里介山 「大菩薩峠」
...拙者も弱り切っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...起きて、あなたと一緒に、その囲炉裏(いろり)の傍でお話をしましょう」「かえって寒いよ――眠れなければそのままで、話をし給え、拙者がここで、聞き手になって上げる」「では、このままで、もう少し失礼させていただきましょう」「何か話をしてくれ給え」「人の悪口を言いましょうか」「誰の」「そうですね――誰がいいでしょう」「相手を考えて悪口をいう奴もないもんだ」「仏頂寺の悪口を言ってやりましょうか」「あれはよせ、あれは見かけほど悪い男ではない」「胡見沢(くるみざわ)の助平お代官の悪口でも言ってやりましょうか」「殺された人の悪口などはいけない、たとえ嫌な人であろうとも、ああいうのは、悪口よりは、回向(えこう)をしてやるのが本来だね」「本当ね、ではそうそう、お蘭さんならいいでしょう、あの人なら、きっとぴんぴんして、どこかで、またいいかげんな人を相手にうじゃじゃけているに違いないわ、あんな人こそ、思いきり悪口を言ってあげた方がいい」「いや――あれも、君が憎むほどの悪人じゃあるまいぜ、第一、君にこのお手元金を取られてしまって、さぞ残念がってるだろう――そのうえ悪口を言われてはたまるまいからな」「それもそうですね、あたりまえなら只で置く女ではないのですが、罰金が取上げてあるから、暫く許して置いてあげましょう」「それがいい」「では、誰の悪口にしましょうね、誰も悪口を言う相手がないじゃないの」「相手がなければ、悪口を言わんでもいい」「でも、悪口を言わなければ、話の種がないじゃありませんか」「話の種というのは、悪口に限ったわけのものじゃあるまい、何か罪のない、面白い世間話をし給え」「罪のない話なんて、ちっとも面白かないわ、罪があるから世間話の種にもなるんじゃないの――では、わたし、自分のおのろけでも言って、あなたに聞いていただこうかしら」百二十六「結構だね、大いにやり給え」と、兵馬もこのところ、大いにさばけてこう出たのに、女がかえって尻込みをして、「よしましょうよ」「よさなくってもいいから大いにやれ」「いやです...
中里介山 「大菩薩峠」
...「そいつは拙者も同感だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...拙者が一筆書きましょう」アコ長が...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「それではどうだ? 拙者ももう...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...拙者はよく知っていますが...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...「あ……もうそこが七之助さんの家ですが」「かまわないからおはいんなさい」「でも」「拙者は外に隠れていますよ...
吉川英治 「銀河まつり」
...拙者は、大坂城小姓組の脇坂甚内でござれば」「オ...
吉川英治 「新書太閤記」
...二「まあ、まあ、そう短慮な真似をせんでも」と、榊原は、銖之丞を制して、「幸い、石川主殿とは、面識もあるゆえ、拙者からも、示談の口添えいたそう...
吉川英治 「松のや露八」
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