...「拙者」は、武士が自分自身を謙遜する言葉として使われます...
...「拙者」ではなく、「私」と言う方がより一般的な言葉遣いです...
...拙者も二月二十五日より三月晦日(みそか)まで少々志の候えば酒肴(しゅこう)ども一向給(た)べ申さず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...拙者には女房じゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...あらかじめ腹をきめておかねばなるまい」「拙者は病気所労と披露(ひろう)して当分は引籠(ひきこも)る」「病気所労もよかろうけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...昨日湯加減(ゆかげん)をしたような若やかさ」「拙者には名刀といわず...
中里介山 「大菩薩峠」
...拙者の方でも、何か用事の起った時は、同じような仕掛で、この丸いものが鳴り出すようにしてあるから」これはおたがいの部屋に通ずる電気仕掛のベルでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...拙者は直観でうつしていく商売です...
中里介山 「大菩薩峠」
...拙者もあやかりたいものだ」「御前...
中里介山 「大菩薩峠」
...ことにこうまで露骨に出ながら、火鉢の傍に立膝の形で、股火にでもあたっているような、だらしない形――女というものはこうまで図々しくなれるものかと兵馬は憤然として、「よろしい、あなたがお引取りなさらなければ、拙者の方で、この場を立退きます」と言って、兵馬は刀を提げたまま、ついと立って、一方口から流れるように屏風の外へ、早くも障子をあけて廊下へ飛び出してしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...斎藤はこの偶然を奇なり奇なりと感じたらしく、「貴様、猫か、猫ではあるまい、化け物だろう」と言って、猿臂(えんぴ)をのばしてその猫をかいつかんで、己(おの)れが膝の上に掻(か)きのせたままで、「近藤に虎徹は、猫に鰹節(かつぶし)のようなものだ」あんまり適切でもない苦しい譬喩(ひゆ)を口走っている時に、竜之助が、「拙者も、刀が欲しい...
中里介山 「大菩薩峠」
...日本国中文字のことは拙者一人の心得にあり...
福沢諭吉 「学問の独立」
...さて拙者はこれより直ちにはせ帰り...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...「拙者ではどうでしょうかな?」彼はそう自薦するのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...「身ども米村敬次――ご存じありませんでしょうか」「どうも、一向に」「な、南部のものです、――」と彼はちょっと吃(ども)って云った、「あの日拙者は、深くも考えず、乃父(だいふ)とともにあなたのお屋敷に乗りこみました、申わけないことをいたしました、ただ今久しぶりに、思わぬところでお顔を拝見いたし、そぞろ、そのウ、懐旧の情にたえませぬ、――さきほどのお話、拙者、及ばずながら、ご尽力いたしたい、お許し下さるか」ふいに甚助が鼻をすすりあげた...
本庄陸男 「石狩川」
...独りになるといつもその恐怖で震えていたんだ」「拙者は山県先生を売った...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...なんで拙者にこのまま帰れと申すのか仔細をいえ」「申しおくれました...
吉川英治 「江戸三国志」
...拙者は直真蔭(じきしんかげ)の末輩...
吉川英治 「剣難女難」
...拙者(せっしゃ)は腕力は弱いから...
吉川英治 「神州天馬侠」
...拙者は一刻も早く...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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