...歌が拙いとか上手だとかいふことも問題にならない...
石川啄木 「歌集「嘲笑」序文」
...その昔は拙い絵をかいていたのに違いありません...
上村松園 「旧作」
...そして私はわからぬながらも刀の形や其他について自分の知つてゐる丈けの事を拙い言葉で説明した...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...賽のころがるのを見ていたが「拙いな...
直木三十五 「南国太平記」
...殿に、早う逢いとうて、それは、拙い恋文だのう...
直木三十五 「南国太平記」
...血迷っておるし――ええと帝(みかど)おもう至誠の弓を一筋に引きて返らぬ武士(もののふ)の道為王事水戸脱藩士 柴山壮蔵源正忠わしの字は拙いの...
直木三十五 「南国太平記」
...書体はもと/\拙いながら...
永井荷風 「来訪者」
...お聞きの通りの拙いものでございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...私の筆はあんまり拙い...
中原中也 「夏」
...両人共面喰って恐る恐る「始めよう始めようと思いながらまだつい……」という極めて拙い答弁をしてしまった...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...ずいぶん念入りに拙い字でしょう」平次は場所柄にも似ず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ただ恐るるところは拙い手品の不成功に終りそうであることのみである...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...私とDは思はず気拙い思ひに打たれて愚鈍な眼を視合せた...
牧野信一 「波の戯れ」
...もつとも丹羽文雄君のこれなどは決して拙いものだとは思はぬ...
牧野信一 「浪曼的月評」
...あの時分とて決して拙い芸ではなく仇な江戸前の話し口だったが...
正岡容 「小説 圓朝」
...拙いことに支柱を持って来ていない...
松濤明 「槍ガ岳」
...私はいつも拙い絵をかかなければならなかった...
室生犀星 「幼年時代」
...幼く且つ拙いものゝみである...
若山牧水 「樹木とその葉」
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