...何という間抜けな拙いことを云ってしまったんだろう...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...酷く粗末な紙に恐ろしく誤字だらけの拙い字で...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...二人よりも拙いものを作つただけである...
内藤湖南 「支那目録學」
...余りに文章が拙いので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...殿に、早う逢いとうて、それは、拙い恋文だのう...
直木三十五 「南国太平記」
...書体はもと/\拙いながら...
永井荷風 「来訪者」
...両人共面喰って恐る恐る「始めよう始めようと思いながらまだつい……」という極めて拙い答弁をしてしまった...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...もともと拙いと知りながら御引受をするのも御気の毒の至りと心得てまずは御辞退に及びました...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...お君が拙いと言ったので可笑(おか)しかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それに八五郎一流の拙い仮名文字で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どうもこれは拙い思いつきだった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...純造よりも五寸がた丈の高い西岡はそのガツシリした偉躯を蹣跚とさせながら洞ろな声を張り挙げて切りに拙い歌をうたつた...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...その上私が拙いんなら...
正岡容 「小説 圓朝」
...「ほんに拙い手振を見て...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...それ故拙(まず)くとも拙いままに皆美しくなるように仕組まれているのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...君(採菊翁)は速くて拙い...
山本笑月 「明治世相百話」
...』『おそろしく! おそろしく拙い...
渡辺温 「絵姿」
...あまり優れた才能を持たない後代の人の拙い改造として説明され得るでもあろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索