...忘(わす)れた處(ところ)はうろ拔(ぬ)きで...
泉鏡太郎 「雨ふり」
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伊良子清白 「孔雀船」
...天聲はビールを拔いた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...汽車が短いトンネルを拔けると...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...湖面は海拔四百五十米突...
大町桂月 「十和田湖」
...つゞきて彼は其父の傳へし槍を架臺より拔き取る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...改まった前置きなんかは拔きにして...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...しかし大氣中の窒素固定法の發明により、難關を切拔け、歐米人の危惧は全く一掃された...
長岡半太郎 「ノーベル小傳とノーベル賞」
...念には念を入れて搜(さが)し拔きましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...側へ寄つて自分の刀を拔くのを待つて居る筈はねえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分に聽いて貰ひ度いことがあるんだが――」「――」「實は伜が梅吉に身代りを頼んで圍ひを拔け出すのは昨夜(ゆふべ)に限つたことぢやないさうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...喜八と二人であれよ/\」「間拔けだなアー...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分で殺した死骸から拔いたのなら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それでも家の人に眼を覺まさせちや惡いと思つたから、拔き足差し足、灯の見えるところを目當てに行くと、廊下に向いた障子が細目にあいて、中は豫て見覺えの娘の部屋、行燈に小袖を掛けて、灯先(ひさき)がぼんやり、紅絹(もみ)裏をはね退けた床の中を照して居る、――その中に居たのが、何んだと思ひます、親分」八五郎は聲を殺して、少し仕方話になりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「馬鹿、その手を喰ふものか」岡浪之進は、さすがに一流の使ひ手でした、早くも平次の樣子や顏色から、容易ならぬものを見て取ると、一刀を引拔いて、サツと身構へます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...公平を犧牲に供して以て人材の拔擢に便ならしむべしとするものなり...
原勝郎 「貢院の春」
...そを拔け出でんと頻りに黄なる羽を搖かしてあせればいよ/\蔓は足を締めて...
正岡子規 「花枕」
...それを拔きにしても...
三好十郎 「肌の匂い」
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