...辛(から)うじて切拔(きりぬ)けると...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...此等がある爲に却つて芭蕉の句から感じるやうな「さび」も「しをり」も悉く拔けてしまつて殘るものは平凡な概念的の趣向だけである...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...甘藷(さつまいも)は土(つち)を掻(か)つ掃(ぱ)いて探(さが)し掘(ぼ)りにするのは心(こゝろ)が忙(せは)し過(す)ぎるのでぐつと引(ひ)き拔(ぬ)く...
長塚節 「土」
...あの時もうこんな事まで見拔いてゐたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ピカリは引つこ拔きですよ」「註(ちう)を入れるには及ばない――で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...本氣になつて引つこ拔をやつたのですから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二言三言交すうちに平次は見拔きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それも長いのを首筋へ突き拔けるほど刺されて居るぜ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...訛(なまり)も垢(あか)も拔けさうもない仁體です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一つは權八が勘七を刺した血脂(ちあぶら)の浮いた匕首(あひくち)だ」「へエ?」「賢こい燕女は權八のすることを一々見拔いてゐた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...多分腰の十手を拔く隙もなかつたのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今朝起き拔けに覗いて見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次の拔け目のない問ひの前に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それはわけも無く拔けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...昨日(きのふ)の朝早く拔け出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...煙管を拔いて見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ジジはその人達の間を潛り拔けながら...
堀辰雄 「羽ばたき」
...加之拔上(ぬけあが)ツて...
三島霜川 「平民の娘」
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