...最後に時々番台で鳴らす拍子木(ひやうしぎ)の音がする...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...表通りで夜番(よばん)の拍子木(ひょうしぎ)が聞える...
伊藤左千夫 「春の潮」
...始まり始まり」三味線と鉦と拍子木が...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...愈辨慶上使の段東西東ザーイ」と拍子木がなる迄...
高濱虚子 「俳諧師」
...(退場)庭で夜番の拍子木(ひょうしぎ)の音...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...道行く人の下駄(げた)の音夜廻りの拍子木犬の遠吠(とおぼえ)また夜蕎麦売(よそばうり)の呼声にも俄(にわか)に物の哀れの誘われる折から...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...口上が引込むと拍子木カチカチと...
中里介山 「大菩薩峠」
...拍子木の音が遠くやがて近く往來から響いて來た...
長塚節 「菜の花」
...隣りの部屋へ床を敷いて上げてお勝手へ來たとき戌刻半(いつゝはん)(九時)の火の番の拍子木(ひようしぎ)が鳴つてゐたやうで――」「お前はそれからどうした」「妙に淋しかつたんで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夜番の拍子木がカチカチ...
久生十蘭 「魔都」
...拍子木を打っているのは...
火野葦平 「花と龍」
...拍子木が節面白く調子を合せると...
牧野信一 「鬼涙村」
...拍子木の片方でそっちを指しながら...
宮本百合子 「菊人形」
...それを四時間ばかり水からよく湯煮(ゆで)てザラザラした皮を剥(む)いて小さく拍子木形(ひょうしぎなり)に切っておきます...
村井弦斎 「食道楽」
...拍子木を敲(たゝ)いて來る夜廻の爺いさんに...
森鴎外 「最後の一句」
...拍子木(ひょうしぎ)をたたいて来る夜回りのじいさんに...
森鴎外 「最後の一句」
...今対岸葛西の村を廻る火の番の拍子木が冴えて聞えて来る...
山本周五郎 「青べか日記」
...そのうちに聞こえて来る前触(しらせ)の拍子木...
夢野久作 「名娼満月」
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