...抽象的な言葉ばかり使つてゐる後代のクリスト教的ジヤアナリスト――牧師たちは一度もこのクリストのジヤアナリズムの効果を考へなかつたのであらう...
芥川龍之介 「西方の人」
...かつて何人も実験せずまた将来も実現する事のありそうもない抽象的な条件の下に行なわるべき現象の推移を...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...学問性のまだ抽象的な規定に過ぎないことを注意しなければならない...
戸坂潤 「科学方法論」
...其の他の高級乃至抽象的な数学形態は...
戸坂潤 「科学論」
...抽象的な自然科学は併し要するに真の自然科学ではない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...一般的な世界観(それは実は可なり抽象的な予期をしか内容としていない)に較べて...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...観念論的又は神学的な抽象的な自由として理解すれば...
戸坂潤 「思想としての文学」
...抽象的な属性を抽象し直さねばならぬということが必ず出て来る...
戸坂潤 「辞典」
...宇宙的な関係としての抽象的な媒介性が...
中井正一 「美学入門」
...しかしながらそれは自然的立場に於ける抽象的な考へ方の上でのことであると思はれます...
三木清 「消息一通」
...それによつて同時に自己或ひは人格といふ抽象的なものを確立した...
三木清 「人生論ノート」
...抽象的なものに對する情熱によつて個人といふ最も現實的なものの意識が成立する...
三木清 「人生論ノート」
...宗教の祕密は永遠とか人類とかいふ抽象的なものがそこでは最も具體的なものであるといふことにある...
三木清 「人生論ノート」
...抽象的な論理に落ちてしまうでしょう...
柳宗悦 「美の国と民藝」
...抽象的な孤立した自然人というような者はない...
矢部貞治 「政治学入門」
...そんな抽象的なことを...
山本周五郎 「山彦乙女」
...高度に抽象的な要素が関係する領域に於いて最も顕著だったが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...抽象的な道理なのではない...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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