...(三)のような抽象的な感情を現わす言葉に転用されてきたものであろう...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...抽象的な観念なり理論なりを構成することではない...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...それに関する抽象的な概念の関係に属するために...
寺田寅彦 「科学と文学」
...要するに科学の基礎には広い意味における「物の見方と考え方」のいろいろな抽象的な典型が控えている...
寺田寅彦 「科学と文学」
...抽象的な数学から現実の自然界に移ってその現象を記載しようとする時には空間化された時だけでは用の弁じない場合が起こる...
寺田寅彦 「時の観念とエントロピーならびにプロバビリティ」
...吾々の云うべき言葉は至極普遍的な従って又甚だ抽象的な...
戸坂潤 「科学方法論」
...抽象的なものは抽象作用を媒介するのでなければ抽象的とさえ呼ぶ理由がないからである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...その頃はただ霑いのない抽象的な文句の羅列のみが私の手元に届いた...
豊島与志雄 「運命のままに」
...全く抽象的な仮定に過ぎなくて...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...しかし彼はかかる抽象的な形式でそれを言ってきかしはしなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...抽象的な帰納ばかりを事としていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...最も抽象的な科学は天体力学として発達した...
平林初之輔 「文学方法論」
...そしてこの抽象的なものにおいて滅び得るといふことは人間に固有なことであり...
三木清 「人生論ノート」
...ゲゼルシャフト的な抽象的な社會においてはこのやうな名譽心は根柢のないものにされ...
三木清 「人生論ノート」
...抽象的な家庭教育などというものはなくて...
宮本百合子 「親子一体の教育法」
...余りにも単純で抽象的な誤りを犯す危険があることを...
矢部貞治 「政治学入門」
...またそこには抽象的な空想のなかへ写実の美を注ぎ込んだガンダーラ人の心も認められる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...抽象的な「天」が...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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