...魂――若しそんな抽象的な言葉が假りに許されるなら――が自己を示現せんとする悶えである...
有島武郎 「詩への逸脱」
...(三)のような抽象的な感情を現わす言葉に転用されてきたものであろう...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...外国の文化や思想を学ぶについて昔からいわれているような抽象的な採長補短は事実あり得ないことであるが...
津田左右吉 「陳言套語」
...そういう抽象的な法則によって歴史の具体的な過程が規定せられるはずはないからである...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...これは抽象的な言いかたであるが...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...それに関する抽象的な概念の関係に属するために...
寺田寅彦 「科学と文学」
...ごく基本的な部面に限った抽象的な概観であった...
戸坂潤 「科学論」
...単に抽象的な多少拙劣な文章で表現したに過ぎない...
戸坂潤 「社会時評」
...国際的なものに先行する抽象的な対立物としての日本的なものが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...ずっと抽象的な哲学に相応わしい習慣を持っている...
戸坂潤 「日本の頭脳調べ」
...修辞学の議論みたいに抽象的な...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...抽象的な帰納ばかりを事としていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかしながらそれはなほ抽象的な甲、抽象的な乙、つまり抽象的な社會を相手にしてゐるのである...
三木清 「人生論ノート」
...しかもそれは抽象的なものとしての永遠に関係附けられている...
三木清 「人生論ノート」
...抽象的なものに対する情熱なしにはおよそ文化の発達はない...
三木清 「哲学入門」
...憲法の抽象的な人権擁護の文句を...
宮本百合子 「新しい卒業生の皆さんへ」
...抽象的なものへの愛に酔うというようなことのできるものは少ない...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...あまりに抽象的な...
夢野久作 「能とは何か」
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