...抽斗も素直にあいたことはなかった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...吾人は依然として抽象の歩を進めなければならぬ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...おれ自身の發展擴張を抽象的な...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...対山は薬味箪笥の抽斗(ひきだし)から...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...また「先の先」というふうに抽象的の説明に堕(お)ちず...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...かってにしろ」章一は次の書斎と寝室になっている室(へや)へ往って高机(たかつくえ)の右の抽斗(ひきだし)を開け...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
...そこで社会から抽象された単なる歴史の...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...博士の所謂「分析抽象」なるものがこの弁証法的方法に近いことは...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...さて今云ったこの抽象性こそが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...「死というもの」を――抽象的な死の概念ではなく...
中島敦 「狼疾記」
...単に抽象論理の立場から行為的直観の現実を否定することはできない...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...一番下の抽斗(ひきだし)の奥で」「これか」死骸の横にあった...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それが父允成を経由して抽斎に遺伝したものであろう...
森鴎外 「渋江抽斎」
...抽斎の前途は有望であったといっても好(よ)かろう...
森鴎外 「渋江抽斎」
...さてその抽斎が生れて来た境界(きょうがい)はどうであるか...
森鴎外 「渋江抽斎」
...その七十七抽斎歿後の第五年は文久三年である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...抽齋文庫から出て世間に散らばつた書籍の中(うち)...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...箪笥(たんす)の抽出を下の方から順に抜て錠を一つ一つ入念に調べた...
山下利三郎 「誘拐者」
便利!手書き漢字入力検索