...商売上の繰廻(くりまわ)しをグングン押切って奮闘する勝気(かちき)が必要なんだが...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...そして彼はかねての放言どおり月尾寒三を見事に押切って今福嬢の愛を得てしまったので...
海野十三 「心臓盗難」
...周囲の反対も何も押切つて...
太宰治 「右大臣実朝」
...といまになつては私も強引に押切るより他はない...
太宰治 「津軽」
...金持になりたい人々の参考すべき「何とか押切帖(おしきりちょう)」の類であろうが...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...成程一艘の小舟が荒波を押切って麻生の方へ向って居る...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...押切れば救われる」綱手は...
直木三十五 「南国太平記」
...仕方がないで押切るのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...この入江と沼とを押切ろうとして...
中里介山 「大菩薩峠」
...もし押切つて発売に至る迄の手続をしやうものなら...
夏目漱石 「『煤煙』の序」
...親類縁者――わけても妹のお松の反對を押切つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...封押切って読んで見ます...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...それを押切つてしまふ感激が燃えて居た...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...自分は押切つた事を云ひ添へるのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...また巻六志太郡藤枝町大字若王子(にゃくおうじ)の押切川蓮池(はすいけ)に隣する北の谷に泉あり...
柳田國男 「地名の研究」
...できるだけ押切って仕ります」なお細々とした打合せを終って...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...乾児(こぶん)たちの反対を押切って...
夢野久作 「二重心臓」
...親類中の反対も世間の悪評も押切って...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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