...それに據つた無飾(むしよく)の本能を人間が獨りおほびらに押し通すところに...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...僕はこの大庭葉藏をやはり押し通す...
太宰治 「道化の華」
...私があの結婚を押し通す氣だなと仰しゃいましたっけね? いかにもそのとおり...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...それをあなたは押し通すことが出来なかったじゃありませんか...
豊島与志雄 「女と帽子」
...仮面で押し通すこともあり...
豊島与志雄 「別れの辞」
...欽吾(あれ)があのまま押し通す料簡(りょうけん)なら...
夏目漱石 「虞美人草」
...眼の見えるふりでどこまでも押し通す様子などになると...
夏目漱石 「コンラッドの描きたる自然について」
...此軍国主義国家主義で押し通す積(つもり)だつたかも知れない...
夏目漱石 「点頭録」
...芸術家でも時に容(い)れられず世から顧(かえり)みられないで自然本位を押し通す人はずいぶん惨澹(さんたん)たる境遇に沈淪(ちんりん)しているものが多いのです...
夏目漱石 「道楽と職業」
...これでも冥頑不霊で押し通す了見だと危(あぶ)ない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そのうちにそのうちにで押し通すつもり」そういうことで相談が結着した...
久生十蘭 「玉取物語」
...そのまま平気で押し通す――それが...
火野葦平 「花と龍」
...知らぬ存ぜぬで押し通すのは容易いこと...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...でもきみなら押し通すと見た...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...マツはマツで押し通すよりほかに途はない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...押し通すなら押しとおすがよい」というのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかし法廷で知らぬ存ぜぬを押し通すためには...
夢野久作 「冗談に殺す」
...怒るとかいう表情を顔に出さないでノホホンの仮面式に押し通すのだから...
夢野久作 「能ぎらい/能好き/能という名前」
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