...一間幅の押し入れの中にも...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...押し入れ並びに床の間の後ろが二階からうら縁がはへ下りるはしご段になつてゐてその次ぎの八疊がこのはしご段と玄關から裏へ一直線にとほつた廊下とに挾まれて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...押し入れには、アブサントの舶來瓶の明いたのが二本ころがつたばかりになつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「以後は、ね、義雄さん」と、母もまたゐたのであつた、「かう云ふことのないやうにわたしからも云つて聽かせますから、けふのところは、あなたも、どうか、勘辨してやつて下さいませ――久し振りのお歸りぢやア御座いませんか?」こんなことを云ひながら、母は、押し入れから、渠(かれ)の何ヶ月か觸れたこともない蒲團を出して、洋書の背皮文字が金色や銀色に輝いてる二つの大きな書棚の前に擴げた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...一方の壁にある押し入れの戸を用意のカギでひらき...
江戸川乱歩 「影男」
...まるで押し入れみたいな...
江戸川乱歩 「大金塊」
...とある部屋の中へ押し入れられた...
相馬泰三 「六月」
...その身体をなかに押し入れ...
高見順 「いやな感じ」
...簾の中へ押し入れてやった者があったが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...朝押し入れから蒲団(ふとん)や行李(こうり)を引き出して荷造りをしている間にも...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...押し入れくらいな大きさの台所...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人類をしいて楽園のうちに押し入れることを欲した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...押し入れも長持ちもないが...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...寝台の下が押し入れだ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...手を延ばして押し入れをあけて見る...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...またふとんの下に押し入れていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...つと夜具の下へなにかを押し入れた...
山本周五郎 「おばな沢」
...その上下の袋戸と左側の二間一面の押し入れに立てられた新しい芭蕉布の襖(ふすま)や...
夢野久作 「あやかしの鼓」
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