...吹晒し同樣とも云ふ可き程完全を極めたる「自然との抱合」を實現してゐなかつたであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...從つて自然と抱合するの主義も亦主として内に住む人の立場から解釋しなければならぬ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...簾(みす)で抱合う...
泉鏡花 「薄紅梅」
...抱合って、目を見交わして、姉妹(きょうだい)の美人(たおやめ)は、身を倒(さかさま)に崖に投じた...
泉鏡花 「婦系図」
...ことばの便(たよ)りをからないで満足に抱合ができたからである...
伊藤左千夫 「春の潮」
...ひそかに抱合兵団(サンドイッチへいだん)をもって...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...さきが見えてたんだな」孫文はつとに共産党に対して抱合(だきあい)政策を取っていた...
高見順 「いやな感じ」
...裏山で発見された死人は抱合心中だつたさうな...
種田山頭火 「行乞記」
...接触であり抱合であり渾融である...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...自然と抱合し自然に没入した後に...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...ただただわが維新の大改革なるものは内外の刺衝一時に抱合し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...伯の野心及び覇氣と抱合して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...御推察の通り抱合い心中...
中里介山 「大菩薩峠」
...船をめがけて漂い来った二つの抱合い死体は完全にこの船の内部に助け上げられました...
中里介山 「大菩薩峠」
...おぞくも生死を共にして抱合いの形に落ちてしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...その犬と一緒に其処にはいって抱合って死ぬことにするんだが...
中島敦 「狼疾記」
...彼らはこの抱合(ほうごう)の中(うち)に...
夏目漱石 「門」
...あれと此とを綿密に6990抱合させて御覧なさい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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