...醉狂(すゐきやう)の抱擁(だきしめ)酷(むご)く唇を噛み破られて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...それをうんこらさと抱(かか)えあげると後をも見ずに金博士の部屋からおさらばを告げたのであった...
海野十三 「共軛回転弾」
...一(ひと)しお力を加えて犠牲者を抱きすくめた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...深い信頼を抱いていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...お母様有難う有難うと頸を抱いて接吻(キッス)して行ったと主張している母夫人や...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...これらの未曾有(みぞう)の大作業が捗(はかど)って行くに従ってどう云う感じを抱いたであろうか...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...我がままな二つの念願を抱いている...
種田山頭火 「私を語る」
...「僕(ぼく)は小父(おじ)さんが好(す)きだ!」そして心をこめて抱(だ)きついた...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「あなたはソルティーニに対して大きな尊敬を抱いているように見えますね」「そう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...そうまでした介抱の甲斐もなく...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...それにお抱え弁護士に相談して出来るだけ早く...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...恍惚(こうこつ)たる自己否定のうちに抱いていたのだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...香代が胸を両手で抱いて身をもむやうにしてゐる)――あら...
三好十郎 「地熱」
...若君を御自身の膝(ひざ)へお抱き取りになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...抱かれていたものだということである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...異人はよく抱き合いては嘗(な)め合う者なりなどいうことを...
柳田国男 「遠野物語」
...家族たちの手にかわるがわる抱き上げられて々(きき)としている十八公麿の姿に...
吉川英治 「親鸞」
...酒は手に抱いて帰りながら...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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