...しかし経験のある栽培家は思ひもかけぬほど遠い所へ顔を出して居る芽を択ぶのである...
會津八一 「菊の根分をしながら」
...もし適当な単位を択ぶならば...
戸坂潤 「科学方法論」
...吾々はこれとは反対の道を択ぶことを約束した...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...空間を特色づけるのに自然の本質という言葉を最も優れた或いは充分な述語として択ぶということは...
戸坂潤 「性格としての空間」
...根のない草と択ぶ処はあるまい...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...実際問題に就いては形而上学的な規定と大して択ぶ処はない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...私達が同じものを択ぶことは只必然にそうなるんだ...
豊島与志雄 「蠱惑」
...それにはどう云ふ方法を取りどういふ場所を択ぶがよからうと...
永井荷風 「男ごゝろ」
...この点においては海陸ほとんど択ぶところがない...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...つまり石ころと何の択ぶところがない...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...それと同じように女が良人を択ぶのも老功な人に適当な候補者を見立ててもらって...
村井弦斎 「食道楽」
...お互にこの覚悟ある人物を択ぶのが肝要で...
村井弦斎 「食道楽」
...自分で釣ってみると鮎を択ぶ事が巧者になって容易なものは料理に使えません...
村井弦斎 「食道楽」
...最初より粒の揃いたるを択ぶがよし...
村井弦斎 「食道楽」
...玉子の良否(よしあし)を択ぶのは必要な事ですが日本人は平生(へいぜい)食物問題に不注意だから玉子屋が善(よ)いのも悪いのも皆(み)んな混(ま)ぜて売っていますし...
村井弦斎 「食道楽」
...私は自分の女を択ぶことを...
渡辺温 「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」
...もし後者がよいならば国を失う危険を冒してもその道を択ぶであろう...
和辻哲郎 「鎖国」
...しかしながら因襲的道徳に鋳られし者が習慣性によって壕の埋め草となり蹄の塵となるのは豕が丸焼きにされて食卓に上るのと択ぶところがない...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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