...憚りながら嬢様の聟君(むこぎみ)を択ぶ権は俺にあるんだ...
内田魯庵 「犬物語」
...その結果が短距離の西比利亜線を棄ててわざわざ遠廻りの海路を択ぶに決したのは...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...その索然味においてなんら択ぶところはないのさ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...抱えの馭者を情夫にしている商人女と何ら択ぶところはない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...ウポポなるものを択ぶ...
知里真志保 「アイヌ族の俚謡」
...事物の或る性質を性格として――事物の歴史的運動の因子として――択ぶ時...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...根のない草と択ぶ処はあるまい...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...私達が同じものを択ぶことは只必然にそうなるんだ...
豊島与志雄 「蠱惑」
...それにはどう云ふ方法を取りどういふ場所を択ぶがよからうと...
永井荷風 「男ごゝろ」
...つまり石ころと何の択ぶところがない...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...もしいづれか一つを択ぶといふ事ならばむしろ精神的同情のある方を必要とする...
正岡子規 「病牀六尺」
...料理法に一番大切な事は原料を択ぶのです...
村井弦斎 「食道楽」
...玉子の良否(よしあし)を択ぶのは必要な事ですが日本人は平生(へいぜい)食物問題に不注意だから玉子屋が善(よ)いのも悪いのも皆(み)んな混(ま)ぜて売っていますし...
村井弦斎 「食道楽」
...第三十九 食品の注意世人(せじん)の多くは毎日鶏卵を食する事を知れどもその品質の良否を択ぶ事を知らず...
村井弦斎 「食道楽」
...当時新に師を択ぶに洋医に就かずして椿庭に従つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...臣君を択ぶというようになっていたと見えて...
森鴎外 「渋江抽斎」
...そしてその読む所の書は自ら択ぶに任せることが出来る...
森鴎外 「渋江抽斎」
...しかしながら因襲的道徳に鋳られし者が習慣性によって壕の埋め草となり蹄の塵となるのは豕が丸焼きにされて食卓に上るのと択ぶところがない...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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