...われわれはわれわれの家具――われわれの抜け殻――をまぬがれるため以外の何のために移転するのか...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...浅草公園の「暫」はまるで抜け殻のように硬ばって居り...
高村光太郎 「九代目団十郎の首」
...ありゃ女というより抜け殻みたいだったよ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...今や観念論の抜け殻が特に大きく観念論と銘打たれて投げ出される...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...これに牽制される者は蝉の代りに蝉の抜け殻を拾い上げる...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...この蝉と蝉の抜け殻とは(蝉の抜け殻でも矢張り蝉のものだ)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...抜け殻の身じゃ」静かな...
直木三十五 「南国太平記」
...抜け殻を見て悲しんだり嘆いたり恐れたりしているだろうが...
永井隆 「この子を残して」
...沢山の人間の抜け殻が...
林芙美子 「瀑布」
...そして主だった関係者の『抜け殻』が...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...死を――肉体の死を――求めた邪悪な男たちの『抜け殻』の集団でした...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...抜け殻(がら)にして源氏に取られた小袿が...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼らの抜け殻や毛や羽や皮や糸などの下に身を隠すことも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...抜け殻になっているものに云うような慰めの優しい文面にもなるのだった...
横光利一 「旅愁」
...そして抜け殻のような身を茫(ぼう)と祈りのなかにおいて或る観念にいやおうなく達してきたとき...
吉川英治 「私本太平記」
...眼が覚めるとレムブルグの抜け殻の跡は既に冷たくなっていた...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
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