...抜けがけの功名もやった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...決して抜けがけの功名をしようとした訳ではありません...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...実はそういう抜けがけの功名(こうみょう)みたいなことは禁じられているのですが...
江戸川乱歩 「妻に失恋した男」
...現代人は抜けがけに他よりも早くどんな事をでも知りたがる傾向があるので...
薄田泣菫 「茶話」
...わたしはこうして抜けがけをして御注進に上ったわけなんでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...抜けがけをしちゃいかんよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...岸へ抜けがけをして...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここまで抜けがけをして来たのですよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...でございますから、今度のことは、いわば藤原家の破滅の瀬戸際と申すような場合なんでして、それで、親類や、支配人のお方が相談して、御主人の伊太夫様がこれへお着きになる前に、お銀様の様子を見届けた上で、その傍について仕事を助けている人たちのうちにも、物のおわかりになる方もございましょうから、その方にお目にかかって、こういうわけだということを一通り呑込んで置いていただきたい、そうでないと、伊太夫様が乗込んで、またお銀様と、旅さきで劇(はげ)しい親子争闘でもなさろうものなら、手のつけようがない、こういう心配から、わたしが頼まれて、伊太夫様がお立ちになる前に、抜けがけをして、これまでまいりましたような次第でございます」飛脚が長々と物語るのを、関守氏はなるほどと聞きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一社や二社は抜けがけをするかも知れんと...
野村胡堂 「胡堂百話」
...鮑(ほう)将軍の弟の鮑忠が、抜けがけをして、かなりの味方を損じたという不利な報告があったし、今また、先鋒の孫堅が、木ッ端微塵(みじん)な大敗をこうむったという知らせに、幕営の諸将も、全軍の兵気も、「いかがすべき?」と、いわんばかり、すっかり意気沮喪(そそう)の態(てい)であった...
吉川英治 「三国志」
...互に抜けがけでポルトガル人と友交を結ぼうとしていたためである...
和辻哲郎 「鎖国」
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