...旦那の仰しやる通り日本のやうな猶(ま)だ男女七歳にして席を同ふせざる封建道徳の遺習が牢乎(らうこ)として抜くべからざる国で...
内田魯庵 「犬物語」
...妻は雑草を抜くという有様で...
大隈重信 「夫婦共稼ぎと女子の学問」
...君の脳天を撃ち抜くよ!死人(しびと)は咬みつかないはずだね...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...生馬(いきうま)の目を抜くような江戸の真ん中で若い時から苦労ずくめの商売をした人のようでもなく...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...算盤(そろばん)ずくでなく傑(い)いものばかりを選り抜くつもりで...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...見抜く処の観念である...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...見通し見抜く鋭い眼ではなく...
豊島与志雄 「碑文」
...それを抜くことはできなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...将来の文芸は到底十九世紀末の文芸の塁を抜くこと...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...これらは大抵の物理学者の度胆を抜くに十分な課題であろう...
中谷宇吉郎 「スポーツの科学」
...「抜かれた物を抜くまでのことだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人の心を見抜くことも覚えるのさ」「ヘエ――」ガラッ八は正に一言もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その一人一人の職歴を見抜く事は困難でもあつた...
林芙美子 「瀑布」
...これほど驚くべき事態は思い出せません」度肝を抜くびっくり仰天の出来事だったので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...これを直ぐに抜出そうとすれば薄い膜を破って筋を截(き)るばかりで造作(ぞうさ)もないけれども上の方の睾を先へ抜くと下の方のが奥へ釣上(つりあが)ってとても抜けなくなる...
村井弦斎 「食道楽」
...「生き抜くお覚悟との文(ふみ)を拝見して...
吉川英治 「私本太平記」
...抜き合わせたあとの一人もまた抜く手を過っていたものか...
吉川英治 「私本太平記」
...その鋭い気を抜くため...
吉川英治 「山浦清麿」
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