...挨拶は抜きにして...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...瓢亭(ひょうてい)などは抜きにして平安神宮から嵯峨(さが)方面を申訳に一巡したが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...仮にそうした社会的関心を抜きにして見ても...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...少なくとも産業を抜きにしては物質的な内容を殆んど失って了う...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...抑々その概念が問題として上程される資格の検査を抜きにして...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...この実質的特色を抜きにして一般的に世論を語ることは...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...空間(日常的概念による)の構造を議論は抜きにして簡単に分析しておきたい...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...現実の時間上の条件を抜きにして理解されたものになる...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...リアリズムは現実が有ち現実が生み出す処の現実的な可能を、現実的な自由を、現実的な理想を、否、現実的な空想をさえ、抜きにしては、何等のリアリズムでもあり得ない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...主体の問題を抜きにして唯物論の方法が成り立ち得ないという極めて判り切った原則は...
戸坂潤 「思想としての文学」
...併し唯物論と観念論との対立を抜きにして...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...冗談は抜きにして...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...それは日本程水力に恵まれた国は無いという事を抜きにして云う自慢に過ぎない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...首へ縄を付けても引張って来ておくれ――と」「お品さんが――首へ縄を付けて――とは言うまい」「それは物の譬(たとえ)で」「つまらねえ作(さく)なんか抜きにして――それっきりか」と平次...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...冗談は抜きにして...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...ストオリイは真実を抜きにして存在するかのように...
三好十郎 「恐怖の季節」
...」わたしはなるべく居抜きにして...
室生犀星 「故郷を辞す」
...イクラ際どいところが抜きにしてあっても...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??