...紳士はポケットから紙巻煙草を一本抜きだして口に銜(くわ)えると...
海野十三 「雷」
...仲橋は下町でも目抜きの場所であるから...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...それを抜きながら振り返った...
田中貢太郎 「申陽洞記」
...細かい点は抜きにして...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...刀をお抜きになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...三段抜きくらいで出るという奇怪な事件が起きた...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...沢屋の主人がそれを見抜き...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こりゃ面白い」「…………」「抜き合わせて勝つ見込みがない...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...袖口からピンを一本抜き取って...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...いきなり引抜きになって...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...五郎抜きの五郎一座...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
......
堀辰雄 「鳥料理」
...ふとあの紙片が「昴(すばる)」からの切り抜きであったことを憶(おも)い出(だ)した...
堀辰雄 「菜穂子」
...また彼の歩き振りは飄々たる抜きあしの態で...
牧野信一 「月あかり」
...途徹もない論文の抜き書ばかりが落書されてゐるのを発見した...
牧野信一 「幽霊の出る宮殿」
...くるくるコルク抜きのやうな形になって床へ落ちるまでの間にはすうっと 灰いろに光って蒸発してしまふのでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...その金を投げるが如く渡すと、うしろへ身を退(ひ)いて、一散に河(か)ッ童(ぱ)穴(あな)を飛び出そうとしましたが、途端に、「や、釘抜きッ」「な、なにッ」「釘抜き、釘抜きが潜りこんでいやがった」「畜生」「逃がすなッ」というすごい騒ぎです...
吉川英治 「江戸三国志」
...抜きとったその矢は大事にしまってある...
吉川英治 「新・水滸伝」
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