...おッ母さんだッて、抜かりはないが、向うがまだ険呑(けんのん)がっていりゃア、考えるのも当り前だア、ね」「何が当り前だア、ね? 初めから引かしてやると言うんで、毎月、毎月妾(めかけ)のようにされても、なりたけお金を使わせまいと、わずかしか小遣いも貰(もら)わなかったんだろうじゃないか? 人を馬鹿にしゃアがったら、承知アしない、わ...
岩野泡鳴 「耽溺」
...そこに抜かりがなかった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...「僕の手抜かりでした...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...出来る丈け手抜かりのない様...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...犯罪者の手抜かりというやつだな...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...若し警察の捜索に手抜かりがなく...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...僕の手抜かりだった...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...人に株を譲り渡したのがこっちの抜かりでございました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「御精が出ますね」「うん」米友も鍬を休めていると、お雪ちゃんはだんだん近寄って来て、「少しお休みなさい」「どーれ」と言って、米友は鍬を投げ捨てて、まだ掘り起さない掛けごろの一つの木株へどっかと腰をおろしたが、さて、こういう場合に、抜かりなく、間(あい)のくさびにもなり、心身疲労の慰藉ともなるべき――アメリカインデアン伝来の火附草をとってまず一服という手先の芸当が米友にはできません...
中里介山 「大菩薩峠」
...万端抜かりないことは同じで...
中里介山 「大菩薩峠」
...抜かりのない検索眼を注ぐのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...抜かりがあるもんかな...
三好十郎 「胎内」
...気づかれないように』『抜かりはございませぬ』萩乃は...
吉川英治 「篝火の女」
...その方も手抜かりないようにたのむ」「心得ております」ふたりはさり気ない顔して...
吉川英治 「三国志」
...すぐ下の木戸から兵どもが登ってまいろう」「抜かりはないの」「あって堪(たま)ったものではおざらん...
吉川英治 「私本太平記」
...抜かりのう手配しておけ」「畏(かしこま)りました」「新六には...
吉川英治 「新書太閤記」
...抜かりなきよう見えたが――この辺には...
吉川英治 「新書太閤記」
...とんでもない抜かりでしたわね...
吉川英治 「新・水滸伝」
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