...お前が外界に向けて拡げていた鬚根(しゅこん)の凡てを抜き取って...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...ふと論理学を超越した卓抜なる所見を洩らした...
海野十三 「生きている腸」
...茶色の封筒が一枚抜き出されて来たんですが...
大阪圭吉 「あやつり裁判」
...あばれてあばれてあばれ抜くんだ...
大杉栄 「続獄中記」
...あんたは俺を矢萩の一味と思ってるな」と俺の心を見抜いて...
高見順 「いやな感じ」
...わしの頭が割れるか――ただしはこれを見抜くか? わしは半分は解せた――わしはただ半分だけ解せた」彼は両手に頭を抱えた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...女中が草と一緒に引っこ抜いちまった...
豊島与志雄 「野ざらし」
...院代(いんだい)さんにことわってうろ抜いて来たんだよ」内では見えないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...中は羊腸(ようちょう)たる抜け裏...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小山から松原を抜けて...
林不忘 「あの顔」
...足を抜いてくれ」「承知しました」と...
火野葦平 「花と龍」
...祖母の財布から抜き取つた三枚の十円紙幣と一緒にねぢ込んで置いた母の写真を取り出して眺めた...
北條民雄 「青年」
...さあ行け」第八章御者が抜け目なくウィンクして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...直感で連れが父だと見抜いたのですね...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...逆縁の引導(いんどう)渡し呉(く)れむと陣太刀(じんだち)長(なが)やかに抜き放ち...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...先にゆく釘抜きのあとを追って...
吉川英治 「江戸三国志」
...不抜(ふばつ)な相(すがた)を持っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼ひとりを苦しめ抜くために...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索