...偏しない骨の折れない程度に止(とど)めた方がいい...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...少しも骨が折れないで...
豊島与志雄 「夢の卵」
...骨はさして折れない代わりに決定的な損亡へしか導かない途に留まろうというのが...
中島敦 「悟浄出世」
...筆が折れるそれ程足りた心があるかだつて折れない筆がありますか?聖書の綱が性慾のコマを廻す原始人の礼儀は外界物に目も呉れないで目前のものだけを見ることでしただがだが現代文明が筆を生みました筆は外界物です現代人は目前のものに対するにその筆を用ひました発明して出来たものが不可なかつたのですだが好いとも言へますから――僕は筆を折りませうか?その儘にしときませうか?...
中原中也 「迷つてゐます」
...登るのに骨は折れない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...もっとも地獄の沙汰(さた)も金次第というから犢鼻褌(ふんどし)のカクシへおひねりを一つ投げこめば鬼の角も折れない事はあるまいが生憎(あいにく)今は十銭の銀貨もないヤ...
正岡子規 「墓」
...相應に風紀上の問題を拵へるのに骨は折れない...
三田村鳶魚 「女順禮」
...折れないという自覚のよろこび...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...折れないのが欲しいから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...骨の折れないお膳立をするのです...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...いちど懲りるまではその鼻が折れない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...雪に折れない竹の撓(たわ)みも強さだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いちじるしく骨が折れないので...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...絶望すべきことにへし折れないこちらの強さにあるだけだ...
横光利一 「悲しみの代價」
...結局このままでは自分から折れない限り...
横光利一 「南北」
...気骨が折れないからな...
横光利一 「旅愁」
...猿殿のおいどは紅(べに)つばき折るに 折れない藪(やぶ)の花猿殿が お嚔(くしゃみ)にちんと散ろ南縁の障子の腰に...
吉川英治 「新書太閤記」
...で、直胤やその弟子共が、怪しからぬ中傷と怒(いか)って、自分たちの鍛つ刀が、噂の如く折れる物か、折れない物か、衆人の前で試してごらんに入れる...
吉川英治 「山浦清麿」
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