...折よく傍(そば)を自転車にのった酒屋さんが通りかかったから...
海野十三 「大空魔艦」
...折よくそこへ第一番にとびこんだ丁坊にみつけられ...
海野十三 「大空魔艦」
...折よく定助も他出からもどって風呂に入ったところで...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...終つて折よく立つて居た高知名物の市(いち)を見ながら公園に向ふ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...折よく南部(なんぶ)から出て来た寄生木(やどりぎ)のお新お糸の姉妹を連れて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...四五年前のことゝ記憶するが胡桃澤勘内君が松本から上京された際自分も折よく故人の宅で同君及び他の同人諸君と會合が出來た...
長塚節 「記憶のまゝ」
...折よく先方(むかふ)から遣(や)つて来(き)た...
夏目漱石 「それから」
...ちょうど折よく訪ねて行った...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...折よく外から帰って来たお菊の声におどろいて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...成程折よく此處へ差しかゝつたお玉の眼にチラリと姿が映つたかも知れません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...折よく重役の評定(ひょうじょう)がはじまって追討派と非追討派とが...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...『あすこへ、ちょうど折よく、警察署長が来てくれなかったものなら、おれはあのまま二度とお天道さまも拝めなくなってしまっていたかも知れないぞ! まるで水の上のあぶくのように跡形もなく消えうせてしまって、おれは子孫も残さねば、未来の子供のために、財産も、歴乎とした名前も残してやることが出来なかったに違いない!』我等の主人公は、ひどく自分の子孫のことを気にかけていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...』『私のいない時に勘定をしていますが、折よく帰り道で、私の知っている保険会社の社員に会ったのですっかり話を聞きました...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...折よくも私達の大会は日を余すこと僅日...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...折よく人は一人も附いていないで...
夢野久作 「暗黒公使」
...しかし折よく彼を慕ってきた味方の救いが間に合ったので...
吉川英治 「三国志」
...それには、折よく、彼へ届け物の約束がある...
吉川英治 「松のや露八」
...おまけに折よくにしろ折あしくにしろ...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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