...折から夜のふけたのも知らず...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...折から通りかかったB中尉に「晩飯はどうしたものでしょうか」と聞いて見た...
石川欣一 「比島投降記」
...折から夏休みにの...
泉鏡花 「悪獣篇」
...荒海を切って影を顕(あらわ)すのは暴風雨(あらし)の折から...
泉鏡花 「海神別荘」
...折からやって来た炭車(トロ)の一つに飛びついて監督は闇の中へ消えて行った...
大阪圭吉 「坑鬼」
...S酒場に折から帰郷中の惣参居士を訪ねる...
種田山頭火 「道中記」
...折から来合わして居たT君が...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...昔に変らぬ剰談(じょうだん)ばなしの中にそれとつかず泰平の世は既に過ぎ恐しい黒船は蝦夷(えぞ)松前(まつまえ)あたりを騒がしている折から...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...折から、「おや先生もうお目覚(めざめ)でいらッしゃいますか...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...折から高力家の下屋敷は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...折から下坐敷より杯盤を運びきし女の何やらお力に耳打してともかくも下までお出(いで)よといふ...
樋口一葉 「にごりえ」
...折から、偶々旧知の鳥山君に遇つた時、彼は僕にこの薬の常用をすゝめた...
牧野信一 「心悸亢進が回復す」
...よく私しの気にかないますヨ」折から以前の斎藤...
三宅花圃 「藪の鶯」
...お互に暑さに堪えている折からのおくりものとしてはなかなかに新鮮なものなのですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...折から又一しきり場内でゲラゲラという笑い声がどよめいた...
夢野久作 「暗黒公使」
...折から向うの木立ちを離れた太陽の光りに...
夢野久作 「継子」
...折から々(ひょうひょう)たる朔風(さくふう)の唸りが厳冬の闇を翔(か)け...
吉川英治 「新・水滸伝」
...折から今の曲者という声! よき獲物(えもの)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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