...あくまで独創的に私たちは人々から折々妙な質問を受けます...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...又作者の心的状態のその折々にふれてのあらはれである...
田山録弥 「脱却の工夫」
...其の折々の流行の洒落(しやれ)...
永井荷風 「虫干」
...英国人は折々狐色の外套を着たり...
永井荷風 「洋服論」
...佐伯の消息は折々夫婦の耳へ洩(も)れる事はあるが...
夏目漱石 「門」
...返事はなくて吐息折々に太く身動きもせず仰向ふしたる心根の愁(つら)さ...
樋口一葉 「にごりえ」
...折々往来の人を驚かしながら...
二葉亭四迷 「浮雲」
...折々私のジエィンを今一度見たいと願ふ狂氣(きちがひ)のやうな氣持...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ケイト先生の自由英作文といふので滿點を貰ひお前は外國の中學を出たのか? と訊ねられて以來折々廊下でつかまつたが...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...普通の友達以上に親しく離れられない者同志の様にして居ると云う事はよく学者仲間の問題になる病的な心理状態にあるのでは有るまいかと云う危惧が押えられず湧いて居たと云う事は折々其れとなく与えられる注意で子も覚って居たけれ共...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...勿論(もちろん)僕らの家でも客があると折々は日本料理の間へ西洋料理の一品二品を交(まぜ)る事もあるし...
村井弦斎 「食道楽」
...折々のすさびである...
森鴎外 「妄想」
...発会とか判者披露とか折々の大会に出詠の狂歌山をなし...
山本笑月 「明治世相百話」
...折々日がぱっと照り出すかと思うと...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...折々、これはそも、何の前兆かと、銀座の人ごみでも、眼をみはることがある...
吉川英治 「折々の記」
...陣中でも折々は茶に集まったが...
吉川英治 「黒田如水」
...――お戯れだわ、のう、筑州どの」「いやこの頃でも、折々は、ひとの足腰を揉んでおるにはおる」「ほ...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひょうきんな息子どのが演じている狂言舞を、この老母も、折々、笑って見ていたが、寧子にとっては、良人のそんな道化は、つねに家庭の楽屋内で見あきているので、さして珍しい顔つきでもない...
吉川英治 「新書太閤記」
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