...ぱた/\物を叩(はた)く音がして折々何か掛声でもするらしい容子(ようす)がある...
薄田泣菫 「茶話」
...折々飛立つ白鷺の忽ち見えなくなることから考えて...
永井荷風 「葛飾土産」
...まずこの間から折々出かける赤阪(あかさか)の待合より外にはないと思いながら...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...折々試る散歩によつて...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...折々は団扇(うちわ)でも使って見ようと云う気も起らんではないが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この頃では折々物思いをするようには成ッたが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...」ロチスター氏は折々...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...折々煙草の煙の隙間から仰向いて見ると...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...ミツの肌脱ぎを客觀的に折々打ち眺めた...
室生犀星 「神のない子」
...折々ぱちぱちが止むと...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...折々公爵は、クサンチスが朝早く起きた頃に、薔薇の花で飾つた陶器の馬車で、迎へに来た...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...目明し組では、辰三と半次だけが、折々の探りを、知らせてよこした...
吉川英治 「大岡越前」
...しかし師直は辛抱づよく彼の肴(さかな)になりながらも、折々、道化(どうけ)にことよせては、辛辣(しんらつ)に相手を揶揄(やゆ)の手玉に取り、しかも決して怒らせない...
吉川英治 「私本太平記」
...更(ふ)けるのもわすれて折々高い笑い声をあげていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...万のいのちをよく生かすためには、折々、ひとりの人柱ぐらいは何でもない...
吉川英治 「新書太閤記」
...かの女は、大勢の避難民を、危険なる外曲輪(そとぐるわ)から、二の丸の森と空地の一所に移し、召使の女たちを連れて、折々、見舞っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...折々に来る蓮光(れんこう)寺の住職の法話などには多少触れており...
吉川英治 「親鸞の水脈」
...今日になっても、まだ折々に、武蔵史料の新しい発見などもあって――(終戦後世に出た有馬家文書の島原在陣中の書簡のような)彼に関する余話はなかなか尽きそうもない...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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