...喜ばしきは折々我夢の現(うつゝ)になりて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...折々は初より淨き黄金にいで逢ふことあり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...その代りカフェーの店先にも折々鎧(よろい)をきた武者人形が飾られ...
永井荷風 「枇杷の花」
...その折々の鳥類献納の御料地として...
中里介山 「大菩薩峠」
...折々色の着いた平たい画(え)として...
夏目漱石 「門」
...このことについては親戚(しんせき)友人から折々忠告もされたが...
新渡戸稲造 「自警録」
...初の中(うち)は国元へも折々の便(たより)に不平を漏して遣ったが...
二葉亭四迷 「平凡」
...わたしは余念もなさゝうに折々それを見あげて飾りものを悦んでゐる風を装つてゐたが...
牧野信一 「山峡の凧」
...折々口ぎたない言葉を吐いていた...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...(雇人なんかうちの連中にはなかったけれども)日本の御飯を母がたべたがって折々私が台処をしました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...折々は中毒を起します...
村井弦斎 「食道楽」
...姑(しうとめ)は折々気を附ける...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...四十二この頃(ごろ)になって、病人は夜折々、何やら連続のない事を言う事がある...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...唯折々(おりおり)其小屋へ食事などの時分を考へ来るとなり...
柳田国男 「山の人生」
...いちど、御帰邸になって上げてはどうかの」「縫が……」と、さすがに、越前守も、胸の傷(いた)む面持(おもも)ちを見せた――「縫が、そのように、重体ですか」「ずっと、園子(そのこ)さまと御一緒に薬湯(やくとう)をさしあげておき、折々、お見舞いしても、さしたる御容体にも見えなかったが……急に大熱を発しられたので、家人に訊いてみると、殿の御一身にも関(かかわ)る事件ということを、誰からかお聞きになり、夜毎、水垢離(みずごり)などして、神信心されておられたそうな...
吉川英治 「大岡越前」
...その周りには四十九の小燈を懸けつらね、中央に本命の主燈一盞(さん)を置いて、千々種々(ちぢくさぐさ)の物を供え、香を焚(た)き、咒(じゅ)を念じ、また、折々、盤の清水(せいすい)をかえ、かえること七度、拝伏して、天を祈る...
吉川英治 「三国志」
...そして、ことばの終りに、「わたくしは、十二、三歳のとき、よそながらですが、あなた様を、折々、お見かけ申しておりました」と、白珠(しらたま)のような歯を、ちらと、笑みこぼして見せた...
吉川英治 「新書太閤記」
...随筆「折々の記」三十余回を読売紙上に寄せる...
吉川英治 「年譜」
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