...折々枝頭の若芽の(におい)を日の光の中に煽り立てた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...近頃は折々その部屋に閉じ籠(こも)って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...折々ぞっとするようなことがあったからです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...ただこの頃折々牛込(うしごめ)の方へ出ると神楽坂(かぐらざか)上の紙屋の店へ立寄って話し込んでいる事がある...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...私は折々あのロンカの川辺で迷子になって...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一 われら折々人に問はるる事あり...
永井荷風 「一夕」
...この手にて香(こう)を焚(た)くべき折々の...
夏目漱石 「虞美人草」
...暖炉の横に赤い帽子を被った士官が何かしきりに話しながら折々佩剣(はいけん)をがちゃつかせている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...折々は自分の小遣(こづか)いで金鍔(きんつば)や紅梅焼(こうばいやき)を買ってくれる...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...折々に漏らす言葉の端々から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」だから私が折々ぐつたり疲れて歸つたり...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...折々魚商と気象についての素朴な言葉をかわしたりした後...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...朝夕の風は相当軒端に強く吹いて折々根太(ねだ)をも軋ますばかりだがつつましい屋のむねにはいつからか常磐木(ときわぎ)色の小旗が一つ立っていて荒っぽく揉まれながらも何やら嬉々と季節の太陽にへんぽんたるは何故だろう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...折々古賀の友達で...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...折々妻が里方から金を取り出して來て穴填をしたことなどがわかると...
森鴎外 「高瀬舟」
...折々もう言い出しても好い頃だろうと思っては...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...大阪の新聞の三面記事に折々現われて来る柴島警察分署...
柳田國男 「地名の研究」
...古い記録には偉人の身長が折々書いてあり...
柳田国男 「木綿以前の事」
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