...田舎(いなか)の人の質樸(しつぼく)さと正直さはそのような投げやりな事は許容しない...
寺田寅彦 「田園雑感」
...とかくほかの座敷を投げやりにして...
徳田秋声 「縮図」
...投げやり放題になっていて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...馬鹿馬鹿しい!」と彼女は投げやりの調子で云った...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...長谷川はただ投げやりな気持ちで...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...如何に投げやりに書かれた作品にも...
豊島与志雄 「月評をして」
...ふだんは投げやりな態度をとっていて...
豊島与志雄 「立枯れ」
...へんに投げやりなところが君には見える...
豊島与志雄 「囚われ人」
...脣(くちびる)に臭ぞ殘る放埒の慾心のあさましく汚らはしああ悔恨は死を迫るつと起き出でてよろよろとたんすを探る闇の中しかはあれ共ピストルを投げやりてをののきぬ怖れぬ床に身を臥(ふ)してそのたまゆらに狂ほしく稚子のやうにも泣き入りぬさはしかすがに事もなく夜の明けたるを悦びて感謝の手をば合せぬる...
萩原朔太郎 「宿醉」
...継母は継母の未来を持つた方がいゝと投げやりな事も考へる...
林芙美子 「瀑布」
...もうどうでもいゝ事だと投げやりになつて来る...
林芙美子 「瀑布」
...私は不快さを其儘投げやりにしておいて...
牧野信一 「妄想患者」
...自由にひとりの徒然を慰めるつもりだつたのだ――そんな心地でもしたらしい彼女は投げやりな口調で...
牧野信一 「雪景色」
...ひどく投げやりな風である)堀井 (子供が菓子でも貰ったようにニコニコ笑いながら...
三好十郎 「好日」
...そのため多くは投げやりにしてあります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...私はどちらかというと投げやりの方で...
柳田国男 「故郷七十年」
...投げやりの生活を認められていたのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「こうなればもう何でもいい」という投げやりの考え...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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