...皿を破り飯櫃を投ぐるは僕も亦能くせざる所なり...
芥川龍之介 「恒藤恭氏」
...丁(ちょう)と投ぐればあたかも可(よ)し...
泉鏡花 「活人形」
...片手に賽を投ぐ)――一は三...
泉鏡花 「海神別荘」
...〔橋の上ゆ胡瓜投ぐれば水ひびきすなはち見ゆる禿のあたま〕といふ歌を僕に示してゐた...
小穴隆一 「二つの繪」
...鯉に麩(ふ)を投ぐる娘の子...
寺田寅彦 「半日ある記」
...投ぐればあなたヘクト,ルの脚下に塵にまみれ落つ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...激しく迅く槍を投ぐ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...840レオンチュウスはアレースのたぐひ、二度目に抛げとばす、テラモーニオス・アイアースその剛強の腕あげて、第三囘に抛げ飛ばし先の二人の標(しるし)超す、されど最後に健鬪のポリュポイテース球を取り、とある牧童、群羊を牧ふもの、杖を投ぐる時、 845杖は其群飛びこしてりてあなた落つるごと、其距離ほどに他を凌ぎ抛ぐれば衆は歡呼しぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...池の水氷りたるに石投ぐる者案外に大人なるも可笑し...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...シャロットの女の投ぐる梭(ひ)の音を聴く者は...
夏目漱石 「薤露行」
...場左(レフトフィルダー)のごとき皆打者の打ちたる飛球(フライボール)を攫み(この時打者は除外となる)またはその球を遮り止めて第一基等に向いこれを投ぐるを役目とす...
正岡子規 「ベースボール」
...また一片を投ぐると左の螫で執る...
南方熊楠 「十二支考」
...公怒り一靴を取りてこれに投ぐるに...
南方熊楠 「十二支考」
......
三好達治 「艸千里」
...破壊筒をば抱きながら鉄条網にわしり寄り投ぐる心に通へかし...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...きれぎれに泣きつる波も夜となれば身を投げかけて磯に砕くるたそがれの沖の明りにほのかにも切(きりぎし)の朱を投ぐる嶋かなともに見る星が浦わの水のいろ明日の我にも青き影せよアカシヤの花の木かげに海ひかりおぼろ月夜と見ゆる路かな満洲の旅のはじめに見たる磯また見て旅のよき終りかな大連にて...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...我に一瞥だも投ぐる暇(いとま)なからん...
與謝野寛 「妄動」
...そしてその投ぐる姿勢をば少しもくずさずにじいっと其処に突っ立っていたが...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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