...自分でも心附かずに其抑揚を真似る様になつた...
石川啄木 「二筋の血」
...両手を以て胸を抑(おさ)えてみたが...
魯迅 井上紅梅訳 「薬」
...すると朝野は抑えるように...
高見順 「如何なる星の下に」
...時が時だけに私は抑え難い好奇心を昂(たかぶ)らせながら...
橘外男 「逗子物語」
...有耶無耶(うやむや)の中にその不思議な心理を抑塞(よくそく)した...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...それでそれはアメリカ人の抑揚で彼が話すのを聞く未知の人にしばしば驚喜を与えたほどであった...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...金蔵の手を抑(おさ)えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...重い寒さが終日人の頭を抑(おさ)えつけていた...
夏目漱石 「門」
...抑モ汝ハ六国ノ相印ヲ佩ブルノ能モ無ク...
成島柳北 「祭舌文」
...刻々高まって行く異常な昂奮(こうふん)を抑えて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...或る悲惨な落伍者のやうな気分が三人の頭を抑へた...
原民喜 「三人」
...ただ血の気の多い青年時代には誰ひとり完全に抑制する者のない情熱をよく彼が制御し得たに他ならないことが明らかになった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この頃一時重い抑鬱的精神障害に陥り...
藤野古白 「藤野古白句集」
...強者を抑え弱者を助け...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...抑えつけた緊張した声で云うなり...
宮本百合子 「からたち」
...おれはこの憤りを抑えておるのだ」「ほほう……...
吉川英治 「三国志」
...まして、こう近々とお目にかかりますれば」「菊王、下にいよ」俊基は、彼を抑えて、自身、男へむかって言った...
吉川英治 「私本太平記」
...近づきもえぬまに「あッ――」と眉間(みけん)を抑えたまま落馬し...
吉川英治 「新・水滸伝」
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