...感情を抑へる工夫をするより...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...自我の要求より出發する經驗の抑揚に對して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...時の政治家がトキユタの跋扈(ばっこ)を憂いこれを抑えようとしてやりそこなって一層跋扈(ばっこ)させたという口碑があります...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...云々」これは抑(そもそ)も何を意味するのか...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...処が方法が吾々にとって抑々問題となるのは...
戸坂潤 「科学方法論」
...検閲制度に関する新聞紙法改正の諸運動が過去にも現在にも存在する(藩閥政府による明治初年の新聞弾圧・昭和に於ける某方面による新聞抑圧・等々に関して)...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...末廣重恭の三氏を抑留する能はざりき曾て革新派の一大分裂を禦ぐ能はざりき大井憲太郎氏の一派を容るゝ能はざりき河野廣中氏の一派を脱黨せしめたりき星亨氏の強頂を制する能はざりき松田正久氏の剛直を融和する能はざりき時としては自由黨をして四分五裂の危機に瀕せしめたることありき斯くして自由黨は尾大不掉の状態を現出したりき其同化力の缺乏せる以て見る可し然るに大隈伯は之れに反し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...務めて彼れの気を抑へむとしたるに拘らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...フランスの残りの声もみな抑圧されてしまう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それをまた抑えようとも咎(とが)めようともしない太田筑前守の座長ぶりもまた...
中里介山 「大菩薩峠」
...探偵小説又は捕物小説はしばしば人間の猛烈な本能の発動を抑制するための安全弁をなすことである...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...抑(そも/\)、此山と申すは、南は野山漫々(まん/\)として百餘里に及び、北は身延山高く峙ちて白根が嶽につづき、西には七面(めん)と申す山峨々(がゝ)として白雪絶えず、人の住家一宇(う)もなし、適(たま/\)、問ひくるものとては梢を傳ふ猴(ましら)なれば、少(すこし)も留(とゞま)ることなく還(かへ)るさ急ぐ恨みなる哉...
長谷川時雨 「尼たちへの消息」
...ついぞそれを抑留するようなことはしませんでしたからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...厳刑重罰をもって正面よりこれを抑圧したのであった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...前と同じ重々しい抑揚でいいつづけた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...今よりも向う見ずであったわたしの青春時代をさえ抑制したのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...性來のやんちや我儘を自ら抑制しようとしたのである...
柳田國男 「兒童語彙解説」
...城太郎の片手がそこを抑え...
吉川英治 「宮本武蔵」
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