...唯此一点の霊火を以て全心を把持する故たらずとせむや...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...見る見る葉子の把持(はじ)から離れて...
有島武郎 「或る女」
...然しここには具体的に把持さるべき私達自身の生活がある...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...もし彼女が本当に強くその意識を何時も把持し...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...三日間も立像化するエネルギーを把持しているというのは...
犬田卯 「沼畔小話集」
...ヒューマニチーの福音を説きつつもなお権力の信仰を把持して...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...その小娘の十四になるのが鰊(にしん)を一把持っていたが...
田中貢太郎 「堀切橋の怪異」
...その一心を把持するといふ心持が非常に小さくなつて了ふところだつた……』そこにまた足音が几帳のかげでして...
田山花袋 「道綱の母」
...さうしてつらい報酬的な瞋恚に何遍も何遍も燃え上つたればこそその一心の把持といふ言葉が出て來たのだ……...
田山花袋 「道綱の母」
...依然として一は通俗的に一は専門的なる本来の面目を把持(はじ)して長く雑誌界に覇をとなへ得たり...
永井荷風 「書かでもの記」
...58号の電車で女郎買に行つた男が梅毒になつた彼は12の如き沈黙の男であつたに腕 々 々交通巡査には煩悶はないのか自殺せぬ自殺の体験者は障子に手を突込んで裏側からみてゐましたアカデミッシャンは予想の把持者なのに……今日天からウヅラ豆が畠の上に落ちてゐました...
中原中也 「(58号の電車で女郎買に行つた男が)」
...線香花火を一把持って行ってその器械を使わせてもらったら...
中谷宇吉郎 「線香花火」
...サチヤグラハ即ち眞理の把持はスワデシに於ても必要である...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「スワデシの誓」
...サチヤグラハ(眞理の把持...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「劒の教義」
...抽象的な意味における唯物論の把持者であることも出来ないであろう...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...尚斯くの如き靜寂至純なる藝術境を把持して...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...上海(シャンハイ)に挙行された東邦大会の選手権把持者――だが...
吉行エイスケ 「飛行機から墜ちるまで」
...私の幻影は僅かな情報しか把持していなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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