...草葉の蔭(かげ)から義兄を批難しているであろうと思っていた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それをいいことにして思い上がった失礼な批評などをしたのは済まなかったような気がする...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...恰も、或る新数学の発見者が、その数学でしか解けない問題を人々に試みたように、超越的批評は、例えば観念論に物質の問題を課し、又或る種の唯物論に精神の問題を課すことが出来る...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...五科学的批評は、それが様々な(単に文化形態にぞくするものばかりではなく一般に社会・政治経済の現象にぞくする)対象を、客観的な必要に応じて体系的に評論して行くことによって、やがてそれ自身批判的・批評的な科学の体系にまで育って行かなくてはならないのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...出版物としての本に対する公正な読者による時事的な解説・批評・を建前とするものでもある(ブック・レヴューが新刊を選ぶ場合の多いのはこの点から当然である)...
戸坂潤 「読書法」
...決して痛い批判ではあり得ない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...批評家になればあらゆる権利をもつんだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...うがった批評をくだすのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もっともカントの理性批判の洗礼を受けた現代人が...
中谷宇吉郎 「千年の時差」
...批評の条項についても諸人の合意でこれらの高下を定める事ができるかも知れぬ...
夏目漱石 「作物の批評」
...そして勿論多くの一流批評家は私の作に目を通しては呉れなかったのである...
松永延造 「職工と微笑」
...彼等の批評そのものの中に現れて来ている正当な判断が作家を益するばかりではない...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...次ぎの証拠は、批評家たちが、着実さを失っている所にあります...
三好十郎 「恐怖の季節」
...もう人の批評の種にされてゐた‥‥‥‥彼女は夢を見てゐる若い娘のやうに...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...唯あの辭句を批判的にのみ見て...
吉川英治 「折々の記」
...バルザックの寝巻姿をロダン第一の傑作とする批評の論が民衆を煽(あお)って...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...それでも感心しない作品や批評...
淀野隆三 「横光さんと梶井君」
...また人格に対する批判を乞うのが子貢であった...
和辻哲郎 「孔子」
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